人気ミニバン三つ巴対決、選択の決め手は?
セレナとライバル2車(ヴォクシー3姉妹車とステップワゴン)の大きな違いは床の高さだ。ライバル2車は底床設計だが、セレナは従来型と同じで床が約70mm高い。
ドアの開口部に小さなサイドステップが備わるが乗降性劣る。床が高いと高重心になるから、走行安定性などにも悪影響を与えそうだ。
居住性では、セレナが新型で3列目を改善した。床と座面の間隔を30mm拡大して腰の落ち込む座り方を解消し、座面の柔軟性も増した。3列目にスライド機能を備えた仕様では足元空間も広がる。
そして座面の奥行き寸法は、ステップワゴンが床下格納のために415mmと短く、ヴォクシー3姉妹車は435mm、セレナは480mm(スライド機能付)だから、セレナが最も快適だ。1、2列目は差がつかない。
荷室はステップワゴンが3列目に床下格納を採用して使いやすい。ヴォクシー3姉妹車はレバー操作で跳ね上がる。セレナは平凡だ。
シートアレンジはセレナが豊富。ヴォクシー3姉妹車と同様、2列目を大きく後退させて足元空間を広げる機能も採用した。リアゲートはセレナが上半分だけを開閉可能で、ステップワゴンは横開きのサブドアを装着した。両車とも狭い場所で開閉できる。
緊急自動ブレーキは全車が用意するが、車間距離を自動制御するクルーズコントロールはセレナとステップワゴンが採用する。セレナにはハンドルの積極的な支援機能があるが、ステップワゴンもLKASを備えて車線の中央を走れるように操舵力を与える。
価格はライバル争いが激しく拮抗する。セレナハイウェイスターは267万8400円、ヴォクシーZS(8人乗り)は270万8837円、ステップワゴンスパーダホンダセンシングは緊急自動ブレーキを標準装備して284万円だ。
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ホンダステップワゴン、トヨタヴォクシー、日産セレナ比較表
ホンダステップワゴン | トヨタヴォクシー | 日産セレナ | |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4690☓1695☓1840 | 4695☓1695☓1825 | 4690☓1695☓1865 |
ホイールベース(mm) | 2890(標準仕様) | 2850(標準仕様) | 2860(標準仕様) |
エンジン | 1.5Lターボ | 2Lガソリン/ 1.8Lハイブリッド |
2Lガソリン/ 2L S-ハイブリッド |
最高出力/最大トルク(ps/kgm) | 150/20.7 | - | - |
JC08モード燃費(km/L) | 16.2~17.0 | 16.0/23.8 | 15.0/17.2 |
駆動方式 | FF車 | FF車 | FF車 |