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マツダコスモスポーツ(1967~1972)

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初代コスモスポーツ(L10A型)が発売されたのは67年5月のこと。この時点で世界初の2ローターRE搭載車だった。以来ロータリーエンジンはマツダのシンボルともいえる存在となる。

ロータリーエンジンといえばマツダ、すでにREの市販車はないにもかかわらず、いまだにそんな気がしています。こういう伝説の名車探したくなりませんか?でもそれって個人で探すのは大変ですよね。でもご安心ください!
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幾多の技術的苦難を乗り越えて誕生

初期にはファミリアやカペラ、そしてサバンナRX-3とハコスカGT-Rの死闘、さらにSA22から始まる歴代RX-7・・・。RX-8の生産が終了して、今やマツダはロータリーエンジン搭載車を市販していないにもかかわらず、いまだに「マツダといえばロータリー」という人は少なくない。

なぜそんなにロータリーのことが熱く語られるのか。そこには物語があるから。ご存知の通り、ロータリーエンジンは西独(当時)NSU社のフェリックス・バンケル技師の考案になるもの。マツダはNSUから特許ライセンスを購入して開発に取り組んでいたb。しかし、ロータリーエンジンの実用化には幾多のトラブルが立ちはだかり、リーダーの山本健一さんを中心とした47人のチームが、必死の思い出技術的な困難に立ち向かうことになる。

ロータリー開発にまつわるエピソードは、NHKの「プロジェクトX」でも取り上げられたくらい有名だが、日本人はこういう「苦難の果てに成功を掴みとった」という物語が好き。

歴史と物語に彩られたマツダ珠玉のロータリーエンジンスポーツ

コスモスポーツはとにかくREを積んだクルマを市販するということが最大の目的で、それ以外の面では(例えばモータースポーツで大活躍したとか世界的な賞を受賞したとか)華々しいヒストリーを持つクルマではない。

しかし、広島の片田舎から坂の上の雲を追いかけ、ついに独自の技術で世界に誇れるスポーツカーを作り上げたヒストリーはほんとに泣ける。初代コスモはこういう物語に彩られた車だからこそ、未だにマツダファンの間で人気があるのだ。こういう歴史と物語は、マツダにとってお金に換えられない貴重な財産だ。

おそらく金銭的な面だけ見れば、ロータリーエンジンは最終的に赤字事業だったかもしれないが、世界中にマツダファンを育て、社内の技術者も大いに鍛えられた。小早川さん、立花さん、貴島さん、山本さんなど、マツダを代表する技術者の多くがロータリーエンジンに関わっているのは決して偶然ではない。むしろ、こんなに貢献度の高いプロジェクトもなかったと言ったほうがいい。初代コスモはそんな物語の最初の一歩を記したことで、不滅の価値がある車となったのだ。

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