人気の5ナンバーミニバンが最新の自動運転装備を携え衝撃デビュー。新時代の走りに期待大。高速道路単一車線の自動運転Pro PILOT(プロパイロット搭載)
セレナは日産の国内の市場でのドル箱モデル。大事に育ててきたわけだが、8月24日に5代目にフルモデルチェンジされる。
軽自動車販売に問題がある今、日産販売店にとって最重要モデルだけに絶対に失敗は許されない。そのセレナが発売前に公開された。現行モデルから引き続いての採用となる二段ヘッドライトと伝統のシュプールラインを用いたエクステリアデザインはスタイリッシュ。
さらに視界と室内空間を広げたインテリアも期待通りの仕上がりだ。開発キーワードは「BIG! EASY! FAN!」と簡潔。室内が広く、運転しやすくて使いやすく、家族みんなが楽しめるというもの。
開発担当者の坂本副社長が「できない理由を説明する必要がなく、出来た理由を説明できる車になった」と胸を張る新型セレナはどんな車なのか。
搭載エンジンは直4、2LのNAとマイルドハイブリッドで、どちらもエクストロニックCVTが組み合わされる。
そのMR20DDエンジンは高圧縮比化(11.2→12.5)、新型ベルトテンショナーの採用やフリクションの低減、アイドリングストップ時間の拡大などで低燃費化を実現し、マイルドハイブリッドのJC08モード燃費は現行型の16.0km/Lから17.2km/Lに向上。NAエンジン15.0km/Lをマークする。
最大の目玉はなんといっても高速道路単一車線自動運転を実現する「プロパイロット」だ。
低コストで効果抜群のPro PILOT
高速道路、自動車専用道路でドライバーが速度(30~114km/h)を設定すると、前車との車間距離を維持しながら速度を調整し、白線を読み取って自動でステアリング操作もしてくれる「プロパイロット」。
停止、再発進も自動で、渋滞での疲労を大幅に低減してくれる。停止から3秒以内の再発進は自動、3秒を超えるとステアリングのスイッチを押すか、アクセルを軽く踏むとまた自動走行が開始され、3分以上の停止ではシステム解除となる。 ステアリングから手を離していると警報音が鳴り、それでも触らない場合は機能解除となる。
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他にも注目の先進装備が満載。自動駐車システムの「インテリジェントパーキングアシスト」は現在エクストレイルに搭載されているものをさらに進化させたものだし、「アラウンドビューモニター」は自車周辺で動いているものを検知できるように進化。
また、雨天や後席の乗員や荷物が邪魔になる時でもクリアな視界を確保する「スマートルームミラー」も引き続き採用される。
3サイズは全長4690×全幅1695×全高1865mmで5ナンバーボディを維持(ハイウェイスターは全幅1740mmで3ナンバー)。それだけに室内空間の拡大は「もう無理」と思われるが、そこもしっかりやってきているのだからすごい。
室内長は現行型よりも180mm拡大された3240mmとなりクラストップを確保。また人間工学の研究を重ね、室内は「広く見え、広く感じる造形」にこだわっており、数値以上の広さを実感できる。なお、シート配列は2-3-3の8人乗りのみとなる。
前述のとおり、2LのNAとマイルドハイブリッドで登場する新型セレナたが、来年2~3月頃には3気筒、1.2Lエンジンを充電専用として使うストロングハイブリッドも登場。
情報では、現在でもJC08モード燃費で25km/Lをクリアしているが、発売時には26km/Lを目標としているという。どちらにしてもこのクラスのミニバンとしては驚異的な低燃費。気になる方は半年ほど我慢してこちらのデビューを待つのも手だが、2Lハイブリッドよりも高価になるのは確実だ。
日産によると、プロパイロットを標準装備するグレードでも車両価格は300万円以下に抑えたいとのことで、2L NA&ハイブリッドで250万~300万円と予想。発売は8月24日もうすぐだ。
NEWセレナ(ハイブリッド)確定スペック
全長☓全幅☓全高(mm) | 4690☓1695☓1865 |
ホイールベース(mm) | 2860 |
車重(kg) | 1680 |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
排気量(cc) | 1997 |
最高出力(ps/rpm) | 150/6000 |
最大トルク(kgm/rpm) | 20.4/4400 |
モーター最高出力/最大トルク(ps/kgm) | 2.6/4.9 |
JC08モード燃費(km/L) | 17.2 |
トランスミッション | エレクトロニックCVT |
サスペンション(F/R) | ストラット/トーションビーム |
タイヤサイズ | 195/65R15 |
予想価格 | 250~300万円 |