デビュー以来、計25万台以上を販売し、世界で最も売れているEVという称号を得たリーフ。
最新型では満充電での航続可能距離も280kmとなり、各地に設置された急速充電器の恩恵もあって通常の化石燃料車とほぼ同様の使い勝手を実現するに至った。
しかしそのリーフも販売開始は2010年12月とすでに6年以上の時が流れている。そろそろ次期型が気になるタイミングだ。
その次期型リーフ、日産の公式ツイッター情報によると今年、2017年9月発表、12月発売予定ということらしいのだ。
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外観は鋭さを増し、スタイリッシュに
その次期型だが、なんと北米日産が公式ツイッター上で、今年9月の発表と年末の発売開始を発表した。
それを裏付けるかのように、公道テストを行う新型リーフらしき車両の姿も海外で目撃されている。
新型の日本における発売タイミングが、北米と同じ年末になるかという問題があるが、現行リーフの時も日本とアメリカ、同様のタイミングで発売が開始されていることから、新型もそれに倣うと思われる。
新型リーフがヒットするか否かを左右する重要な要素といえば、やはり「スタイル」と「性能」だ。
現行リーフは、どこか口が下を向いたドジョウを思わせるフロントフェイスで、ユニークで愛嬌はあったものの、正直「かっこいい」とは言いづらいものだった。
だが、新型はそのスタイルが大きく変わる。一時は今年1月のデトロイトショーに出展された「Vモーション2.0」のような5ドアセダン風のデザインになるとの情報もあったが、それよりはハッチバックに近いデザインで、どちらかと言うと15年の東京モーターショーに出展された、「IDSコンセプト」に近いスタイリングとなるようだ。
Vモーショングリルと鋭いヘッドライトが織りなすフロント周りの造形は、車好きが積極的に選びたくなるものになっている。
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航続可能距離は現行の2倍。550km超!
新型リーフがヒット作となるための要素の一つ、「スタイル」は大きく進化することがわかったところで、次は最も重要な要素となる「性能」について迫っていきたい。
現行リーフではデビュー当初、200kmだった航続可能距離が、改良を受けるごとに228km、280kmと伸びていった。
だがEVは一回の充電時間が、たとえ急速充電を使用しても30分はかかる。やはり充電の頻度をできるだけ減らすこと=航続可能距離の増大が極めて大事となる。
そしてその航続可能距離だが、新型では現行モデルの2倍の容量=60kWhの駆動用バッテリーを搭載し、航続可能距離は550kmと、大幅に伸びると言われている。
実際の使用に則した乗り方をすれば、その80%程度が現実的な航続可能距離となるだろうが、それでも400km超は走れる計算となり、使い勝手は大きく向上することになる。新型リーフ、性能面でもぬかりはない。
「スタイル」と「性能」を高レベルでクリアする新型リーフ。しかし日産にはもう一つ、新型に強力な魅力を付与する技術がある。それがプロパイロットだ。
すでに発売されているセレナでは、高速道路などの単一車線での運転支援を実現したが、新型リーフにもこのプロパイロットが搭載されることが、今年1月のCESショーで発表されている。
理想を言えばベンツEクラスのように、複数車線での自動車線変更も可能となる「プロパイロット2」の搭載が望まれるが、これは新型市販開始後にバージョンアップで対応していくことになるはずだ。
以上のように、新型リーフは車としての総合力と魅力を大きく増して登場する。
気になる価格は、バッテリー容量が大きく増やされることで現行より上がることが予想されるが、日産には「EVを次世台環境車の柱に」という狙いがあるため、大幅アップもやりづらいはず。
おそらく380万円といったプライスに設定されることになるだろう。今年末のデビューを期待して待ちたい。