アウディの基幹モデル、新型A4が2月8日に発表、2月下旬から発売される。前身のアウディ80を含めると9代目、実に8年ぶりのフルモデルチェンジとなる。価格はA4 2.0TFSIの518万円~2.0TFSIクワトロスポーツの624万円。一見すると8代目A4からどこが変わったのか分からないが、目を細めてよく見ると細部が違うことが分かる。
マトリックスLEDヘッドライト(オプション)をはじめ、六角形のシングルフレームはより広く低くなり、フェンダー上部までカバーするクラムシェルデザインのボンネットはワイド感を強調。更に彫刻刀で彫り込まれたようなサイドのキャラクターラインやサイドシルなど先代からデザインを大きく変えることをよしとしない環境の中、まさに「魂は細部に宿る」と言わんばかりのデザイナーの気概を感じる。しかも空力値はクラストップレベルの0.23だ。
ボディサイズは旧型に比べ全長、全幅が15mm拡大し、逆に全高は10mm低く、ホイールベースは15mm延長。この全長4735×全幅1840×全高1430mmというサイズはBMW3シリーズ、ベンツCクラスの全長、全幅と比べると、3車中最も大きい。
ボディサイズを拡大したとはいえ、第2世代のアウディのモジュラープラットフォーム、MLBエボを採用し、フロントのストラットやクロスメンバーなどにアルミニウム、パッセンジャーセルの主要な骨組みに熱間成型の超高張力鋼板を使うことによって120kgの軽量化を果たしている。(本国の1.4L同士の比較)。ちなみに日本仕様の車重はFFが旧型と同じ、クワトロは40kgほど軽いという。
搭載されるエンジンだがFFには圧縮行程を短縮し、膨張行程を長くしたミラーサイクルが採用され、190ps/32.6kgmを発生する2L直4ターボ搭載。これはC200、BMWの2L直4ターボに比べ6psのアドバンテージ。JC08モードは18.4km/LでC200が16.5km/L、BMW320iは15.4km/Lと、燃費でもA4が2車にまさる。クワトロに用意される2L直4ターボは252ps/37.7kgm、JC08モード燃費15.5km/Lと高出力と低燃費を両立させている。
最も変わったと感じるのはインテリア。水平基調のコクピットやTTから採用されたアウディバーチャルコクピットなど高性能かつ高品質でモダンな作りも特筆すべき。室内空間は、前席のショルダー部分の幅が11mm、ヘッドクリアランスが24mm、後席のレッグルームが23mmそれぞれ拡大。実際CクラスやBMW3シリーズよりも広く感じる。このクラスの新たなベンチマークとなるのは間違いない。
価格&ラインアップ
●A4 2.0TFSI(2L直4ターボ、190ps/32.6kgm、7速Sトロニック):518万円
●A4 2.0TFSIクワトロ(2L直4ターボ、252ps/37.7kgm、7速Sトロニック):556万円
●A4 2.0TFSIスポーツ(2L直4ターボ、190ps/32.6kgm、7速Sトロニック):597万円
●A4 2.0TFSIクワトロスポーツ(2L直4ターボ、252ps/37.7kgm、7速Sトロニック):624万円
アウディA4とライバル車のスペック比較
グレード | アウディA4 2.0TFSI |
BMW320iスポーツ | ベンツC200 アバンギャルト |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4735☓1840☓1430 | 4645☓1800☓1440 | 4690☓1810☓1435 |
ホイールベース(mm) | 2825 | 2810 | 2840 |
車重(kg) | 1540 | 1540 | 1540 |
エンジン | 直4DOHCターボ 1984cc |
直4DOHCターボ 1998cc |
直4DOHCターボ 1991cc |
最高出力(ps/rpm) | 190/4200-6000 | 184/5000 | 184/5500 |
最大トルク(kgm/rpm) | 32.6/1450-4200 | 27.5/1350-4600 | 30.6/1200-4000 |
トランスミッション | 7速Sトロニック | 8速AT | 7速AT |
サスペンション(F/R) | 5リンク/5リンク | ダブルジョイントストラット/5リンク | 4リンク/5リンク |
トランク容量(L) | 480 | 480 | 445 |
JC08モード燃費(km/L) | 18.4 | 15.4 | 16.5 |
価格 | 518万円 | 506万円 | 534万円 |