初代(E30型)や二代目(E36型)M3で走りの楽しさを知った者には、まさに待望の1台とも言えるニューモデルが誕生した。それは新たにMモデルのベーシックラインを担うことになった、2シリーズベースのM2クーペだ。
実際に見るM2クーペは、その第一印象から、パフォーマンスへの期待感を高めてくれるアピアランスに満ちあふれている。フロントに搭載されるエンジンは、370ps誇る新開発の3L直列6気筒ターボ。日本仕様はこれに7速のM DCTを組み合わせ、もちろん後輪を駆動する。
一方マイナーチェンジによって、このM2クーペとほぼ同格の、381psの出最高出力を得ることになったメルセデスAMGの45、そしてアウディRS3は、いずれも4WDの駆動方式を採用する。4WDシステムが実現するスタビリティ、そしてトラクション性能はやはりこの両モデルの大きな特徴だ。
まさにホットハッチという言葉そのものの走りを味あわせてくれるA45のほうが、RS3よりは魅力的な存在だと思う。リセールバリューも同様にA45はRS3以上に期待できるのではないだろうか。