15年販売台数でBMWを抜いたレクサスクル。車好きの評価は必ずしも高くはないけれど、今売れているレクサスの秘密とは?
前年からアップで15年販売台数はレクサスがBMWを逆転
レクサスの売れ行きが好調だ。年間販売台数は13年が4万6772台。14年は4万4246台と前年より2000台以上減少したものの、15年は前年比109%の4万8231台にアップ。リーマンショックのあった08年以降は14年を除いて緩やかだが売れ行きを伸ばしている。
プレミアムブランドではベンツやBMWの方がブランド力も走りの質感も一歩リードしているイメージがあるが、15年販売台数では14年に追い抜かれたBMWを逆転。レクサスは日本のユーザーを着実に増やしている。
輸入車ブランドと比べたレクサスの順位は?
順位 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | |||
1 | VW | 6万7279台 | VW | 6万7438台 | ベンツ | 6万5159台 |
2 | ベンツ | 5万3720台 | ベンツ | 6万834台 | VW | 5万4765台 |
3 | レクサス | 4万6772台 | BMW | 4万5645台 | レクサス | 4万8231台 |
4 | BMW | 4万6037台 | レクサス | 4万4246台 | BMW | 4万6229台 |
5 | アウディ | 2万8676台 | アウディ | 3万1413台 | アウディ | 2万9414台 |
6 | MINI | 1万6982台 | MINI | 1万7596台 | MINI | 2万1083台 |
7 | ボルボ | 1万6918台 | ボルボ | 1万3277台 | ボルボ | 1万3510台 |
レクサス販売台数を伸ばしたのにはこれだけの理由がある!
レクサス車の売れ行きが増えた一番の理由は、取り扱い車種の増加だ。2009年にCT200h、11年にはHS250hと日本に適したハイブリッド車を発売した。なので近年のレクサス車の売れ行きは、前述の車種を投入する前の2倍に達する。
直近では13年にISを刷新。14年にはNXとRCを加え、15年にはLXを追加してRXを刷新させた。RCやLXの販売台数は少ないが、レクサス全体でも1年間に5万台以下の規模だから台数の上乗せ効果は大きい。
メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズなどの人気上昇もある。これらが注目されると、競合する日本車のISにも目が向くわけだ。軽自動車では新型車が登場するとライバル車の売れ行きが下がるが、元々台数の少ないセダンでは相乗効果で競合車も伸びる場合がある。
国内開業から10年以上を経てブランドが定着したことも要因だ。高価格車は間違いのない買い方をしたいので、認知度が低いと購入されにくいが、最近はこの心理的障壁が解消された。
商品力の向上も見逃せない。12年に登場した現行GSからスピンドルグリルが採用されてレクサスらしさを強めた。メルセデスベンツやBMW追いかける日本車という印象を払拭している。乗り心地も現行型のGSやISは先代型よりも重厚になり、操舵感も正確になったから短時間の試乗でも良さが分かる。
トヨタブランド車の動向も影響した。セダンはクラウンには力を入れるが、マークXにはハイブリッドがなく、プレミオ&アリオンは設計が古い。SUVもRVA4が古く、売れ筋はハリアーだけで価格は高い。となればレクサスのセダンやSUVを選ぶユーザーが増える。
開業当初に比べてレクサス店の接客態度が変わったこともプラス要因だ。開業当初はトヨタの指導もあって言葉遣いなどを丁重にしたが、これが行き過ぎて「レクサスは敷居が高く慇懃無礼」という批判が生じた。この接客態度を販売店側が改め、自然な雰囲気になったことも販売増加につながっている。
プレミアムカーのレクサスはトヨタブランドとはここが違う!
あるトヨタブランド車の開発者は「レクサスの開発をうらやましく感じることがある。開発工程が多く車両のコストも高めやすい」という。
プラットフォームの基本部分は共通だが、レクサスのGSやISとクラウンでは、リアサスペンションの構造が違う。クラウンはスプリングとショックアブソーバーが一体配置だがレクサスは別体だ。ISの開発者は「この足回りのために全幅が1800mm収まらず1810mmになった」とレクサスの苦労を語るが、上質な車両を開発しやすい環境が整う。
このような事情もあり、レクサス車は走行安定性や乗り心地から内装、塗装まで、様々な品質がトヨタ車を上回る。その代わり価格も高いが、レクサス車の上級装備や無料付帯されるメンテナンスプログラムを価格換算して条件を合わせると、トヨタ車との実質価格差は30万~50万円程度だ。レクサス車の乗り心地や質感に魅力を感じるなら割安とも言えるだろう。
販売店の対応はフレンドリーなトヨタブランドに好感を持つ人も多い。カタログを貰う時も、トヨタ系列は即座に手渡されるがレクサスでは3分程度は待たされる。
その代わりレクサスは商談も緩やかで、個室感のあるをスペースで革張りの椅子に座って話をする。出されるコーヒーのカップ、見積書の紙も上質だ。発売後10年近くを経過したLSでも値引きゼロを貫く半面、こういった部分にはコストを費やしている。
●アジア・パシフィックによる日本自動車セールス満足度調査のラグジュアリーブランドのランキングで、レクサスは昨年まで9年連続で一位を獲得。ちなみに15年の調査で二位がベンツ、3位がアウディ、4位がBMWという結果。1000ポイント満点で平均スコアが708点だったのだが、この平均を上回ったのは757点だった1位のレクサスのみ。レクサスは購入時の販売店の対応でも評価は高い。
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