現行型プレミオ/アリオンの登場は2007年なので既に9年目を迎えている。一般的なモデルライフを考えれば、2回目のフルモデルチェンジと言ってもおかしくはない時期だ。
「販売台数を考えると、簡単にはフルモデルチェンジをするということはできません。しかし、確実にお客様がいらっしゃる。熟成を極めると共に、新たな魅力を付加していくことが今回のマイナーチェンジのポイントです」と開発陣は言う。
ここ最近の販売台数は、プレミオ/あアリオン両車あわせて月間1500~2000台程度となる。これは300台/月前後で推移するアクセラセダン、インプレッサG4、シルフィなどと比べても圧倒的に多く、トヨタとしても見過ごすことはできない。
今回のマイナーチェンジのポイントはズバリ、質感の向上に尽きる。プレミオとアリオンの差別化は、フロントグリルのデザインとリアコンビランプの形状のみにとどめ、エンジンフードやフロントフェンダーなどの形状は共通としつつ、大きく手を入れている。
さながらプレミオはクラウンロイヤル、アリオンはクラウンアスリートといった雰囲気。
インテリアも大きくイメージチェンジを図っており、特にセンターコンソールのデザインはグッと現代的になり、華やかな印象を与えるシート表皮のカラーデザインなどと合わせ、明るく開放的な印象を与える。
【広告】
走りは必要にして十分
搭載エンジンラインナップはこれまでと同じく1.5L、1.8L、2Lの3タイプ。ハイブリッドの搭載は検討されなかったのか?
「当然、ハイブリッドの搭載の検討はしました。しかし、プレミオ/アリオンのユーザーの年間走行距離はそれほど多くない方が多く、ハイブリッドにすることのメリットが少ないとの判断です」と開発陣。
プレミオ/アリオンのプラットホームが少々古く、ハイブリッド化するには大きな変更が必要で、その分コストがかかってしまい、販売価格に影響するということだ。
1.5Lと1.8L車に試乗をしたが、動力性能は1.5Lでも必要にして十分。CVTがトルクゾーンをキープしてくれるので、動力性能に不満を感じることはない。
ただ、シャシーに古さは感じた。時に路面に小さい凹凸のある一般道を走るとフロント回りがブルブルと震えるような動きをする。この辺り、「小さいけれども上質な車」を目指すのであればもう一歩突き詰めてほしいところ。
でも、リクライニングまでする広々とした後席に座ると、案外こんな5ナンバーセダンも悪く無い。
プレミオ/アリオンマイナーチェンジのポイント
- フロントマスクの大胆変更で大きくイメチェンを図った。
- 四色の新色ボディーカラーを設定
- 本革シートをオプション設定。また標準タイプのシート表皮もデザイン、カラー変更
- トヨタセーフティセンスC標準装備
プレミオ/アリオン主要諸元
アリオンA18 Gパッケージ | プレミオ1.5F EXパッケージ | |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4590☓1695☓1475 | 4595☓1695☓1475 |
ホイールベース(mm) | 2700 | 2700 |
車重(kg) | 1230 | 1200 |
エンジン | 直列4気筒DOHC | 直列4気筒DOHC |
排気量(cc) | 1797 | 1496 |
最高出力(ps/rpm) | 143/6200 | 109/6000 |
最大トルク(kgm/rpm) | 17.6/4000 | 13.9/4800 |
JC08モード燃費(km/L) | 16.4 | 19.2 |
タイヤサイズ | 185/65R15 | 185/65R15 |
価格 | 223万9527円 | 230万6291円 |