新型プリウスのプラットフォームをベースに開発されたコンパクトSUVのC-HR。
C-HRの「買い」はズバリ、ハイブリッドモデルなのか、それとも1.2Lターボエンジン搭載モデルなのか?これ、なかなか悩ませる選択肢なのだ。
ハイブリッドはFFのみで一方1.2ターボは4WDのみという設定なので4WDが欲しければターボ一択。
共に18インチタイヤの「G」と17インチタイヤの「S」2つのグレードが用意されており、同グレードであれば装備は同一。
ハイブリッドとターボの価格差は12万9600円だが、ハイブリッドは自動車税軽減対象なので、実質的な価格差はもうちょっと小さくなる。
JC08モード燃費はハイブリッドの30.2km/Lに対しターボは15.4km/Lと約半分。この差は大きいが、1.2ターボは高速巡航の実燃費は伸びる。さて、結局のところどっちが買いなのか?
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ターボのメリット
C-HRで4WDが欲しいというのなら1.2ターボ一択です。ハイブリッドはFFだけですから。1.2Lターボは実に穏やかなエンジン。
1500rpm回っていれば最大トルクの18.9kgmが出ているので、ぶん回すような乗り方をすることはない。
と言うかCVTが2000~4000rpmをキープするような制御をして、アクセル操作に対しこの回転域を上手く使って速度の増減をする。
ネガティブなことを言わせてもらえれば、もうちょっとぐいぐいと盛り上がるパワー感が欲しい、ということか。
5500rpmからレッドゾーンのこのエンジンは5000rpmあたりで頭打ち。ただ、全体的にハイギアードな設定となっていて80km/h巡航時は1450rpm、100km/hでも1800rpmと低回転で走るということもあり、実に静かでストレスフリー。巡航時にエンジンの振動などもほとんど感じることはない。
海外向けにはあるターボのFFがあと15万円安くらいで国内向けにも設定されればイチオシなのだが。
- オーリスにも搭載される1.2Lターボは最高出力116ps。最大トルク18.9kgmは1500rpmから4000rpmの間でフラットに発生する。100km/h巡航時は1800rpmと低回転。
ハイブリッドのメリット
走り出すと直ちに「安心、信頼、安定のトヨタハイブリッド」を実感する。何しろプリウスを始めノア/ヴォクシーなどで実績のある1.8Lハイブリッドだ。
「ヒュイーン」と2インバーター音を響かせながら加減速をする「走り感」は安心感がある。JC08モード=30.2km/Lという数字もありがたい。タウンユースでは20km/Lレベルをコンスタントにマークするだろう。
ただ、そこに「驚き」はない。プリウスなどから連想されるイメージ通りの「走り感」なのだ。それこそが「安心・安定のトヨタハイブリッド」の魅力でもあるのだが、せっかく個性的な存在感を放つC-HRだから、走り感を感じたい。
FFのみというのもちょっと残念。チーフエンジニアに聞くと「プリウスのリアモーターはそのままでは車重の違いなどで載せられません。新規に開発するとなるとコスト的にも厳しくなってきます」と。割り切ったことで低価格を実現したいという狙いもあるのだ。
- ハイブリッドユニットはプリウスと同じ1.8Lエンジン+モーターでシステム出力122ps、JC08モード燃費30.2km/L。FFのみで4WDの設定なし。
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発売1か月の受注は目標の8倍となる4万8000台で納期3ヶ月
C-HRの発表は年末12月14日。約1か月後の1月19日時点での受注台数は約4万8千台となり、販売目標の月間6000台に対して8倍と滑り出しは好調だ。
特に年末年始の休みを挟んでいるということを勘案すれば、十分に「いい数字」と言えるだろう。
販売比率はハイブリッド車が約3万7千台、ターボ車は約1万1千台で、77対23で圧倒的にハイブリッド優勢だが、これは開発陣も「想定通りです」とのこと。納期はハイブリッドもターボも約3ヶ月となっている。
C-HR主要諸元
グレード | ハイブリッドG | ガソリンターボG-T |
JC08モード燃費(km/L) | 30.2 | 15.4 |
駆動方式 | FF | 4WD |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4360☓1795☓1550 | 4360☓1795☓1565 |
ホイールベース(mm) | 2640 | 2640 |
車両重量(kg) | 1440 | 1470 |
エンジン | 直列4気筒DOHC ハイブリッド |
直列4気筒DOHC ターボ |
排気量(cc) | 1797 | 1196 |
最高出力(ps/rpm) | 98/5200 | 116/5200-5600 |
最大トルク(kgm/rpm) | 14.5/3600 | 18.9/1500-4000 |
モーター出力/トルク(ps/kgm) | 72/16.6 | - |
システム出力(ps) | 122 | - |
最低地上高(mm) | 140 | 155 |
サスペンション | ストラット/ ダブルウィッシュボーン |
ストラット/ ダブルウィッシュボーン |
タイヤサイズ | 225/50R18 | 225/50R18 |
トランスミッション | 電気式無段階 | CVT |
価格 | 290万5200円 | 277万5600円 |