エスクードが10年ぶりにフルモデルチェンジした。これは大変身。現在も売られているが、エスクード2.4はラダーフレーム一体型のモノコックボディという堅牢が売りのモデル。FRベースのフルタイム4WDというのもマニア受けこそすれ、走りは近頃のSUVのイメージとはかけ離れている。
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4WDなら走破性もなかなか
新型エスクードはSX4 Sクロスとプラットフォームを共有するコンパクトSUVだが、SX4 Sクロス同様ALLGRIPと呼ばれる四つのモードをもつ電子制御4WDシステムを採用することが大きな特徴。
①AUTOモードは通常、前100対後0だが、スリップを感知すると前70対後30へとトルクを変更し、グリップすれば前100対後0に戻る。
②SPORTモードは通常、前80対後20からコーナリング中のアクセルオンで前70対後30となり、コーナーを抜けると前80対後20に戻る。このモードではエンジン回転が高めにキープされ、走りが一気に元気になるのが特徴。またトラクションコントロールの介入が制御される。
③SNOWモードは前80対後20から前70対後30の間で、路面に合わせてトルク配分する。
④LOCKモードは前50対後50という状態から空転しているタイヤにLSDがブレーキをかけ、空転していないタイヤにトルクを回すものだ。
今回SNOWとLOCKモードで林道を走ってみたが、結構トラクションコントロールが働き、走行安定性が増したことが確認できた。またエスクードは、ライバルに比べて4WDで1210kgと車重が軽く、雪道などを走っても安心感があるはずだ。ただし、エンジン自体の力はそれほどないため、ワインディングではSPORTモードで走りたくなるというのが本音だ。
また、エスクードはソリオから装着され始めたレーダーブレーキサポートⅡが標準装備となる。これはミリ波レーダーだけで前方の車を検知、危険な場合は自動ブレーキをかけるというもの。静止している車両に対しては約30km/hまで、移動車両については約100km/hまでの作動となる。
カメラ式でないため歩行者は検知できないが、自動的に前車に追従するアダプティブクルーズコントロール(ACC)とともに標準装備となるメリットは大きい。このクラスではCX-3の上級モデルにしか装着されない装備だ。
ハイブリッドやディーゼル、ターボと言った飛び道具はないが、何しろ販売目標台数は年間1200台(月間100台)と少ない上に初代9年、二代目8年、三代目10年以上とモデルチェンジしない長寿モデル。そういう意味でもお買い得感はありそうだ。
エスクードと4WDのライバルたち
モデル名 | エスクード4WD | CX-3 XD 4WD ツーリング |
ヴェゼル ハイブリッド4WD |
ジューク16GT FOUR タイプV |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4175☓1775☓1610 | 4275☓1765☓1550 | 4295☓1770☓1605 | 4135☓1765☓1570 |
ホイールベース(mm) | 2500 | 2570 | 2610 | 2530 |
車重(kg) | 1210 | 1330 | 1370 | 1380 |
エンジン | 直4、DOHC 1586cc |
直4、DOHC1498cc ディーゼルターボ |
直4、DOHC 1496cc+モーター |
直4、DOHC ターボ1586cc |
最高出力(ps/rpm) | 117/6000 | 105/4000 | 132/6600 | 190/5600 |
最大トルク(kgm/rpm) | 15.4/4400 | 27.5/1600-2500 | 15.9/4600 | 24.5/2000-5200 |
モーター出力(ps)/ モータートルク(kgm) |
- | - | 29.5/16.3 | - |
システム最大出力(ps) | - | - | 152 | - |
最低地上高(mm) | 185 | 160 | 170 | 170 |
トランスミッション | 6AT | 6AT | 7DCT | CVT |
JC08モード燃費(km/L) | 17.4 | 21.0 | 23.2 | 12.6 |
価格 | 234万3600円 | 281万8800円 | 263万6000円 | 255万4200円 |