新方程式発見!!コンパクトボディ+威風堂々フロントグリル+安定感=新型ソリオ・ハイブリッドMZ。室内は3列シートミニバンに匹敵するスペースを誇る。燃費性能は抜群で使いやすい。かつ、便利なミニバンの主要機能をフル装備。ニューモデルがデビューした。
コンパクトなボディと広い室内空間を組み合わせたスズキの小型ファミリーワゴン、ソリオがモデルチェンジした。新型は「ソリオを凌ぐソリオ」を合言葉に開発され、省燃費対策をはじめ、スタイリング、ユーティリティ、走りの全てを一新。ラインアップは従来どおり標準仕様と、スポーティー指向のバンディットの2シリーズ体制である。
標準仕様は3グレード、バンディットは1グレードを設定し、駆動方式はFFと4WD。全車2列シート仕様で、乗車定員は5名となる。新型はベースモデルハを除きイブリッド仕様。ハイブリッド機構は、ワゴンRやハスラーなどのKカーに採用されているS-エネチャージをリファインして搭載。従来のオルタネーターに代わり、モーター機能付き発電機(ISG)と、大容量リチウムイオンバッテリー組み合わせたシンプルな構成である。ISGは加速時のモーターアシストでエンジンの負担を軽減し、減速時のエネルギー回生や、アイドリングストップ後のエンジン再始動を効率的に行うなど、消費量抑制をサポートする。モーターの出力&トルクは3.1ps/5.1kgm。モーターアシストは、リチウムイオンバッテリーに蓄えた電力を利用して発進時から約100km/hまでの加速時に、最長30秒間おこなわれる。JC80モード燃費は27.8km/L(FF)クラストップをマークする。
●エクステリア
ボンネットが短く、全高をたっぷりと取った基本プロポーションは旧型のイメージを踏襲。新型の特徴は、フロントマスクとボディサイドのキャラクターラインだ。標準仕様とバンディットの主な違いはフロントマスク。バンディットは薄型形状のLEDヘッドランプとハニカム状ブラックグリルの組み合わせ。標準仕様は大型ヘッドライトとメッキグリルでジェントルな印象である。標準仕様のヘッドライトは上級グレードがディスチャージ式それ以外はハロゲン式になる。
ボディサイズは全長☓全幅☓全高3710☓1625☓1745mm(全車)。旧型比で全長は同値、前幅は5mmワイドで、全高は20mm低い。「全幅はデザイン上のためやや拡大、全高は空力特性向上の目的で少し低くした」開発陣は説明する。最小回転半径は4.8mと旧型比で00.2m小さくなった。リアドアは使い勝手のいい両側スライド式。左側は全車ワンタッチ電動開閉機構付き。右側の電動開閉機構は標準仕様の最上級グレードに標準、バンディットはメーカーオプションで設定される。ボディ色は全12タイプ(6色は新色)である。バンディットは、レッドとシルバーMの2色にブラック2トーンルーフ仕様がオプションで設定された。
●インテリア
新型の室内スペースは大幅に拡大された。室内長は旧型比で全車400mm長い2515mm。全高を20mm下げたが、室内高は1360mmと15mm高くなった。旧型は広い室内空間に定評があったが、新型は3列シートのコンパクトミニバンに迫るほどのゆとりがある。後席は左右独立ロングスライドとリクライニング機構付き。リクライニング角度は旧型の28度から56度に拡大した。なお、1~2列目シートはフルフラットアレンジができ、車中泊などにも対応できる。
インパネはセンターメーター方式。タコメーターとマルチインフォメーションディスプレイを全車に装備。メーターは自発光タイプで、バンディットがホワイト仕上げ、標準仕様はブラック仕上げになる。新型は小物収納スペースも豊富である。インパネ右側にリッド付きの小物入れを新設。インパネドリンクホルダーは500ml紙パックに対応する。取り外し可能なアンダーボックスやショッピングフック付きの後席パーソナルテーブルなど、使い勝手に配慮したアイテムが揃う。
●メカニズム
新型ハイブリッド機構だけでなく、メカニズムが大幅に刷新された。エンジンは全車新開発K12C型・直4DOHC16Vユニット。1242ccの排気量や91ps/6000rpm、12.0kgm/4400rpmのスペックは旧型のK12Bと同一だが、圧縮比を12.5に引き上げ、各部のフリクション低減により効率を大幅に引き上げた。シリンダーブロックなどの改良で、エンジン重量は旧型比4%軽い。新型のプラットフォームは新形式である。サスペンションフレームをフラットな構造とし、軽量化と高剛性を追求。新型の車重は旧型比で最大100kg軽い。新プラットフォーム採用の効果である。オプション装備のデュアルカメラブレーキサポート(2基のカメラを使う安全装置)は衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱&ふらつき警報などのセーフティ機能で構成される。