11年ぶりにVWの3列シート7人乗りミニバン「ゴルフトゥーラン」がフルモデルチェンジした。ゴルフⅦなどが採用している、MQB(モジュラートランスバースマトリックス)に基づいて新たに設計されたボディは、サイズが一回り大きくなっており、従来型に比べて室内空間が広くなった。
2列目は余裕のレッグスペースで快適そのもの。スライド位置を真ん中にした状態で3列目に移ったが、頭はスレスレでぶつからない程度、膝周りは多少窮屈だが、170cm以下の人であれば、それなりに余裕を持って座ることが可能だろう。とはいえ、常用ではなく補助席と考える方が良い。
ラゲッジは、新開発のマルチ可変フラットフォールドシートにより、2列目及び3列目の最大5つの座席とフロント助手席のバックレストを簡単操作によりすべて折りたたんで、フラットなラゲッジフロアを生み出すことが可能となっていて、大の字になって寝ころんでも余裕の広さ!完全にフラットになるのもポイントだ。
肝心の走りだが、搭載するエンジンは新開発の1.4L TSI(直噴ターボ)ユニットで、最高出力150ps/最大トルク25.5kgmを発生。1500~3500rpmという常用域で最大トルクが発生するお陰で、100kgのカメラマンも同乗した状態(夫婦+子供1人に相当)で走行しても、物足りなさを感じることはなかった。
そして、この車に乗って驚くのは、そのハンドリング性能だ。タイトコーナーでも、ミニバンらしからぬ身のこなしで、不要な揺り返しなど起こらずに実にスムーズに走り抜ける。そうなると足回りが硬いのか?というとそうではなく、キャッツアイを踏んでもしなやかにしてくれて、不快な振動は車内に伝わってこなかった。
ユーロNCAPでクラスNo.1を獲得した衝突性能と、トップクラスの先進安全技術や装備、運転支援システムも搭載しており、ミニバンとして高いレベルに仕上がっている。
VWゴルフトゥーラン主要諸元
グレード | TSIコンフォートライン |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4535☓1830☓1660 |
ホイールベース(mm) | 2785 |
エンジン | 直4DOHCターボ、1394cc |
最高出力(ps/rpm) | 150/5000~6000 |
最大トルク(kgm/rpm) | 25.5/1500~3500 |
JC08モード燃費(km/L) | 18.5 |
サスペンション(F/R) | ストラット/4リンク |
価格 | 317万円 |