日本のスポーツセダンの雄、WRX STIが大幅改良を受けた。ナチュラルで上質なハンドリングが多くのファンを魅了する。
改良型WRX STIの主なポイント
- 外装デザインを刷新するとともに内装質感を向上
- 新電子制御マルチモードDCCDや新型brembo製ブレーキ、19インチアルミホイールの採用でAWDパフォーマンスがさらに向上
- サスペンション設定の最適化などにより、優れた操縦安定性とフラットな乗り心地を向上
- スバル初の電動調整式RECAROフロントシートを設定
スバルのフラッグシップスポーツ、WRX STIが改良を受けた。
現行モデルは2014年8月に発売が開始され、これまでに2度の改良を受けているが、3度目となる今回は、スバル自ら「大幅改良」と謳うものだけに、外観、装備、そして走りの全てにおいて、大きくレベルが引き上げられている。
外観では新デザインとなり、より精悍な印象を演出するフロントバンパーにまず目が行くが、ステアリング連動となり安全性、機能性が強化された新デザインのヘッドライトにも注目したい。
そして足元を引き締めるホイールは、タイプSが新開発の19インチを採用。その奥にはやはり新開発の、ブレンボ製18インチベンチレーテッドディスクブレーキシステムが顔をのぞかせる。
内装では、タイプSにスバル初の電動調整式レカロシートがオプション設定された事がトピック。
また、マルチファンクションディスプレイも5.9インチにワイド化され、情報の見やすさ、わかりやすさが大きく向上している。
だが、今回の改良の一番のトピックは、やはり新電子制御マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)の搭載だろう。
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新電子制御マルチモードDCCDとは
電磁式LSD+機械式LSDで構成される従来のDCCDは、リアの安定性向上には効果的だったが、現行型はシャシー性能自体が飛躍的に向上しているため、機械制御を廃して電子制御に一本化し、最適化が図られた。その結果、回頭性が高められ、高いハンドリング性能を手に入れた。
DCCD自体は初代から採用されており、これまでのモデルが採用していた電磁式LSD+機械式LSDの組み合わせとなったのは、2代目以降。
それ以降は大きな変更を受けないまま(制御の変更などは行われた)継続採用されてきたが、今回の改良でついに機械式LSDを廃したフル電子制御となった。
操縦安定性とフラットな乗り心地を実現するサスペンション設定の最適化も行われ、ますます魅力を増した改良型WRX STI。
気になる価格は標準モデルが386万6400円、タイプSが406万800円となっている。発売は6月下旬の予定。
- タイプSにオプションとして設定される、運転席8ウェイ+助手席8ウェイパワーシート付きレカロシート。アクセントとして入る赤がスポーティ。
- ドリルドディスクローター+モノブロック対向6ポット(Fr)&対向2ポット(Rr)という構成の新型ブレンボ製ブレーキシステムを採用。
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WRX STI Type S主要諸元
全長☓全幅☓全高(mm) | 4595☓1795☓1475 |
ホイールベース(mm) | 2650 |
エンジン | EJ20型水平対向4気筒 |
排気量(cc) | 1994 |
最高出力(ps/rpm) | 308/6400 |
最大トルク(kgm/rpm) | 43.0/4400 |
使用燃料/タンク容量 | ハイオク/60L |
トランスミッション | 6MT |
サスペンションF/R) | ストラット/ダブルウィッシュボーン |
タイヤサイズ | 245/35R19 |
価格 | 406万800円 |