走りがとにかく魅力的だと思えるのは、やはりBMWのM3/M4だ。現行型は、エンジンをそれまでの4L版V型8気筒自然吸気(420ps)から、3Lの直列6気筒ツインターボ(431ps)へと変更したことが、技術面でのハイライト。同時にストイックなまでの軽量設計を実現することで、ドライビングファンがピュアに追求された。
コーナーでの動きは、ミドシップのスーパースポーツと比較しても全く見劣りしない。常にリニアな印象に終始するステアリング、そしてBMWはなぜ、ここまでFRの駆動方式にこだわり続けてきたのか。BMWのクルマ作りの哲学は、そのすべてがこのM3/M4の中には表現されている。
476psの4LV8ターボを搭載するメルセデスAMGのC63も、その走りは相当に過激だ。最新世代のCクラスと言うベースモデルがそもそも持つ完成度の高さは、メルセデスAMG謹製の高性能エンジンとの組み合わせで、さらに強調される結果となった。
そして大排気量の自然吸気エンジン、4.2LV8という、最近では珍しくなったエンジンのフィーリングを満喫できるのがアウディのRS5。その存在感はこれからも変わることはない。