スバルBRZはビッグマイナーチェンジが行われ、7月5日発表、8月1日発売となる。ここまで大規模な変更は登場後これが初めて。もちろんトヨタ86も同様の内容でBRZと同日の8月1日より発売開始となる。
まず何と言ってもパワーアップが一番の注目ポイント。吸排気系の効率を高めることで最高出力が200psから207psとなり、また6MTのファイナルギア比を4・100から4・300にローギアード化することで、加速性能が向上するという。
サスペンションはスプリングのばね定数とダンパーの内部構造および減衰力を変更。リアスタビライザーも大径化し、ロール量を低減させるとともに前後のロール剛性配分をリア寄りに設定。これによりコーナリング時にフロントが沈み込み、高い旋回力が得られるとともにコントロール性も向上させる。
またVDCの設定も変わる。ドライバーコントロール領域を拡大した「TRACKモード」を新設。これは介入のタイミングを遅らせるとともに、その制御も滑らかにすることで、VDC作動時の挙動をスムーズにするもの。さらにVDCオフモードでは、従来よりもさらに車の限界性能を引き出しやすい設定にしている。
こう書くと、よりスポーツ性を高めるマイナーチェンジのように受け取られるだろうが、実は「走りの上質感」を高めるのが目的。乗り心地も大幅に良くなっているという。
走り以外では内外装を変更。前後ランプ、フォグランプにLEDを使用し、フロントバンパーとスポイラーの形状もワイド&ローをより強調したものに。また、フェンダーガーニッシュと17インチアルミホイールも新しいデザインとなる。インテリアは質感の向上がメインで、プラスチック素材の面積を減らし、上質さをアピール。
少し遅れて秋頃の発売となるが、最上級グレード「GT」の新設定も大きなニュース。ザックス製のショックアブソーバー、ブレンボ製のブレーキと専用の17インチアルミを標準装備し、ヒーター付きのアルカンターラ/本革フロントシートも採用。また、このGTとSには豊富な情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイも装備される。
BRZビッグマイナーチェンジのポイント
- 前後デザイン変更
- エンジンパワーアップ(200ps/20.9kgm→207ps/21.6kgm)
- 6MTのローギアード化で加速性能向上
- ボディ剛性向上&サス設定の変更で走りの質感向上
- 廉価版「R」の装備を向上させ、商品力アップ
- ザックス製ダンパー、ブレンボ製ブレーキを装着した最上級グレード「GT」を新設定(発売は今秋)
- 内装の質感アップ。S、GTグレードにはマルチインフォメーションディスプレイ新設
BRZのマイナーチェンジ前後価格
マイナーチェンジ前の旧価格 | マイナーチェンジ後の新価格 | |||
6MT | 6AT | 6MT | 6AT | |
Rカスタマイズ パッケージ |
223万円 | 229万5000円 | 225万円 | 廃止 |
R | 237万円 | 243万5000円 | 248万円 | 253万5000円 |
S | 271万円 | 278万5000円 | 275万円 | 280万5000円 |
GT | - | 307万円 | 312万5000円 |