スポーティなスパーダ、スパイク改めフリード+(プラス)をラインアップし、シエンタに逆襲を仕掛ける。
2008年5月発売から丸8年も売れ続けた人気モデル、フリードがいよいよ9月に新型に生まれ変わる。発売が遅れたのは、強力なライバル、シエンタの出現にある。
シエンタのハイブリッドモデルはアクアのシステムを使い、JC08モード燃費27.2km/Lを記録しているが、この数値を超えなければ、フリードの王座奪還は望めない。そのために時間をかけ、開発してきたのだ。
ホンダの1.5Lハイブリッドシステムはi-DCDと呼ばれ、7速デュアルクラッチにモーターを内蔵するのが特徴。エンジンとモーターの接続、切断を行い、走りの良さには定評がある。特にエンジンが直噴化され、エンジン単体で132psを発生するヴェゼルハイブリッドの評価は高い。
燃費を最優先にするならば、フィットハイブリッドやシャトルの直噴化されていないエンジン出力110ps仕様iという選択もあるが、ボディが大きく重いフリードでは、パワー不足となり、ホンダ車らしい走りは見込めない。
やはり直噴タイプの採用となるが、そのハイブリッドシステムは細かな点を改良したものになる。スペック的には変わらないが、回生能力がアップし実質的なEV走行距離を伸ばしてくる。
同時にフリードは軽量化が図られ、結果としてシエンタの27.2km/Lを超えるグレードが生まれる可能性は高い。また、シエンタのハイブリッドにはラインアップされない4WDモデルがあることも、フリードの強みとなる。
ハイブリッド以外では132psの直噴1.5Lガソリンが選べ、JC08モード燃費は20.0km/Lほどだ。乗車定員は現行同様5人、6人、7人が選べるが、5人乗りのフリードスパイクは新たにフリード+(プラス)に名前を変更して、アクティブなファンの取り込みを図る。さらにGエアロがステップワゴン同様、スパーダとなり、人気となるはずだ。
注目はi-DCDを搭載したハイブリッドモデルがシエンタのJC08モード燃費27.2km/Lを上回るかどうかということ。後出しじゃんけんで負けるわけにはいかないはず。
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新型フリード予想スペック
全長☓全幅☓全高(mm) | 4300☓1695☓1750 |
ホイールベース(mm) | 2750 |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
排気量(cc) | 1496 |
最高出力(ps/rpm) | 132/6600 |
最大トルク(kgm/rpm) | 15.9/4600 |
システム出力(ps) | 152 |
JC08モード燃費(km/L) | 27.4 |
価格 | 230万円 |