7月27日、迎賓館赤坂離宮にて新型Eクラスがベールを脱いだ。
新型Eクラスについてメルセデスベンツ日本の上野社長は「未来的な安全装備だけでなく、数々の革新的技術が採用されています。エンジンは効率の高い4気筒にターボを組み合わせ、9速ATも導入し、最適な動力を効率的に確保しています。クラストップレベルの省燃費による環境性能も実現しており、新世代のスタンダードとなっていくと考えています」とコメント。
新型Eクラスの特徴はすごいものばかりだ。完全自動運転に近づく先進の安全運転支援システム「オートパイロット」、Sクラス譲りの高精細ワイドディスプレイを備えた上質なインテリア、50kg軽量化した高剛性&軽量ボディ、品開発の2Lディーゼルエンジン、最新のエアサスペンション(E400 4MATIC)など枚挙にいとまがない。
エクステリアデザインはアバンギャルド、AMG製パーツを装備したアバンギャルドスポーツ、そしてSクラス顔のエクスクルーシブの3種類。
ラインナップは、
- 2L直4ターボ(184ps/30.6kgm)を搭載するE200アバンギャルド=675万円
- E200 4MATICアバンギャルド=698万円
- E200アバンギャルドスポーツ=727万円
- 211ps/35.7kgmの高性能版2L直4ターボを搭載するE250アバンギャルドスポーツ=765万円。
- 新開発の2L直4ディーゼルターボ(194ps/40.8kgm)を搭載するE220dアバンギャルド=698万円
- E220dアバンギャルドスポーツ=750万円。
このエンジンはメルセデス初のオールアルミニウム製ディーゼル4気筒エンジンで、DPFとSCR触媒を統合した選択触媒還元法コーティング付き粒子状物質除去フィルターを直接エンジン本体に取り付け排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防いで将来的に導入される実路走行試験規制にも対応。 - 現時点での最上級グレードのE400 4MATICエクスクルーシブ=988万円
7月27日に発売するE200アバンギャルドおよびE200アバンギャルドスポーツ以外のグレードの発売は10月以降を予定。
発表の舞台が迎賓館というのにも驚いたが「ドライブパイロット」と名付けられたSクラスより進化した部分運転自動運転も凄かった。
その一つがステアリングパイロットで車線が不明瞭、表示されていない場合でも自然な自動走行が可能になった。
これまでは車線表示を検知することで前方の車両との車間を維持しながら追従していたが、新型Eクラスでは車線がない場合でも並行しているガードレールや反射柱などの構造物を検知することで追従走行を可能にしている。
さらにメルセデス初の技術となるアクティブレーンチェンジングアシスト。
高速道路走行中、ステアリングパイロットが起動している際にドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険がないことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線変更する。
これは国土交通省が定める自動運転車の自動化レベルでのレベル3に達していることになる。
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全車標準装備の主な安全運転支援システム
最適な車間距離を自動でキープし、車線維持もサポートするディスタンスパイロット・ディストロニック&ステアリングパイロット(機能強化)
ディスタンスパイロット・ディストロニックが都市、郊外、高速道路などの走行時にステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンターにより、先行者を認識して速度に応じた車間距離を維持。
減速が必要な場合はアクセル及びブレーキを段階的に自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止。
高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合はドライバーがアクセルを踏み込むなくても自動で再発進する。
30秒以上停止していた場合はアクセルを軽く踏み込むか、クルーズコントロールレバーを引くことで再発進が可能。
十分な車間距離が確保されている場合は設定された速度まで自動的に加速する。先行車および停止中の車両との距離が突然縮まった場合には警告灯と警告音でドライバーに知らせる。
※ディスタンスパイロット・ディストロニック作動速度:~約210km/h、設定可能速度範囲:約20~210km/h。車線が不明瞭な場合のステアリングパイロット作動範囲:~約130km/h
衝突回避能力がさらに進化したアクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し検知機能付き)(機能強化)
ステレオカメラやレーザーセンサーが前方を広範囲に監視。先行車、前を横切る車両や合流してくる車両、歩行者、路上の物体などとの衝突の危険性を喚起すると、ディスプレイ表示や音でドライバーに警告。
ドライバーがブレーキをかけると必要な場合はシステムが衝突を回避するために強力な制動力を発揮できるようブレーキ圧を高める。
同時に前席のシートベルトの巻き上げや助手席のシートポジション修正など、衝突時に乗員の最適な姿勢を可能な限り確保をすると判断して最大のブレーキ力で自動緊急ブレーキが作動し、衝突の回避もしくは被害軽減を効果的にサポート。
車両速度が約60km/h以下の場合には衝突を回避するのに十分な制動力が得られる。交差点での車両飛び出しにも対応するようになった。
※作動速度範囲:約7~250km/h
※歩行者検知機能作動範囲:約7~70km/h
車線変更をアシストするアクティブレーンチェンジングアシスト(メルセデスベンツ初)
高速道路走行中、ステアリングパイロットがONの時、ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると車両周囲を監視しているセンサーが他の車両などとの衝突の危険がないことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線変更する。
※作動速度範囲:約10~180km/h、ステアリングパイロットがONの時に作動
不意に現れた渋滞最後尾への衝突回避を図る渋滞時緊急ブレーキ機能(機能強化)
突然渋滞の最後尾があらわれた場合などに、前走車との衝突の危険を察知。その左右などに回避スペースがないと判断すると即座に自動ブレーキが作動し、衝突回避または被害軽減を図る。
回避スペースがある場合はドライバーの回避操作を優先。ただしドライバーが反応しない、または回避操作が遅れて衝突が回避できないと判断した場合には、即座に自動ブレーキが作動。
さらに渋滞末尾で回避操作を行う空間的余裕がない危険な状況を検知し、通常よりはるかに早い段階でブレーキを自動で作動させる機能をメルセデスとして初めて搭載した。
制限速度を教えてくれるトラフィックサインアシスト(メルセデスベンツ初)
一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取り、ディスプレイに表示。制限速度を超えた場合は、警告音によってドライバーに注意を促す。初めての道でも安心して走ることができる。
緊急時のステアリング回避をアシストする緊急回避補助システム(メルセデスベンツ初)
アクティブブレーキアシストの歩行者検知機能を補う新開発のシステム。車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシスト。また回避後の車線復帰も同時にサポートする。
※作動速度範囲:約20~70km/h
側面衝突時の衝撃緩和を図るPRE-SAFEインパルスサイド(世界初)
フロントバンパー外側のレーダーセンサーが側面衝突が不可避であることを検知すると衝突側前席バックレストのサイドサポートに内蔵されたエアチャンバーが瞬時に膨張。
乗員をドアから遠ざけることで衝撃の軽減を図る。さらにPRE-SAFEの乗員保護機能も同時に作動する。
衝突時の衝撃音の影響を軽減するPRE-SAFEサウンド(世界初)
システムが不可避の衝突を検知すると、車両のスピーカーから鼓膜の振動を抑制する音を発生させ、鼓膜の振動を内耳に伝えるあぶみ骨筋の反射収縮反応を引き起こす。この収縮によって衝撃音の内耳への伝達の軽減を図る。
パーキングパイロット&リモートパーキングパイロット
ドライバーが乗っている状態で、約35km/hで走行中、超音波センサーが左右の最適な駐車スペースを検知し、自動で駐車。車外からスマホで操作するリモートパーキングパイロットは認可申請中で導入時期は未定。
E200アバンギャルド主要諸元
全長☓全幅☓全高(mm) | 4930☓1850☓1455 |
ホイールベース(mm) | 2940 |
車重(kg) | 1670 |
エンジン | 直4DOHCターボ |
排気量(cc) | 1991 |
最高出力(ps/rpm) | 184/5500 |
最大トルク(kgm/rpm) | 30.6/1200~4000 |
トランスミッション | 9速AT |
JC08モード燃費(km/L) | 14.7 |
自動車取得税 | 40%減税 |
自動車重量税 | 25%減税 |
価格 | 675万円 |