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ハッチバックの名車たち

いすゞ
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1970年代の初頭、日本ではホンダのシビックが、ヨーロッパではVWゴルフがFFの2BOXスタイルを採用して、ハッチバック(HB)ブームの基礎を作った。

これを追うように登場し、ヒットしたのが三菱のミラージュだ。そして80年代には使い勝手の良いハッチゲートを装備し、走りも軽快なFF2BOXが世界の主流となっている。

80年代初頭、最も輝きを放ったのはFF方式に転換したマツダのファミリアだ。

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5代目ファミリア

 

初代ゴルフを徹底研究して送り出したFFファミリアは、デートカーとしての大成功を収めている。特に人気だったのは、電動サンルーフやラウンジシートなどを標準装備した赤い3ドアHB、1500XGだ。サーフボードを積んだXGが街にも溢れた。

また、ドレスアップブームに火をつけたのも、このファミリアだ。流行に目ざとい若者たちは、まだ認可されていなかったエアロパーツやドアミラーを付けて、目立ち度をアップしていたのである。

カローラとサニーからベストセラーカーの座を奪い、第1回日本カーオブザイヤーに輝いたファミリアに続いて主役となったのはシビックだ。

83年9月に登場した三代目は「ワンダーシビック」のニックネームで、旋風を巻き起こしている。

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3代目シビック

 

好評を博したのは、全高を低く抑え、ロングルーフを採用したスポーティなルックスの3ドアHBだ。進歩的な3バルブに加え、Siには1.6LのDOHC4バルブエンジンを搭載するなど、高性能も売り物だった。

そして87年に登場する第4世代のグランドシビックでは、これがDOHC・VTECへと進化する。

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パルサーは欧州でも高く評価されていた

トヨタと日産も黙っていない。82年5月、絶好調のファミリアを追い落とすためにカローラⅡとターセル/コルサの三兄弟を送り込んだ。

そして84年秋、スターレットをFF化するとともに、上級2BOXのカローラFXを投入している。フラッグシップはAE86レビン/トレノと同じ1.6Lの4A-GE系DOHCエンジンを積むGTだ。

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カローラFX

 

日産はチェリーでFF方式の経験を積み、その後継パルサーは日本だけでなくヨーロッパでも高く評価された。

キャッチフレーズも、そのものズバリの「パルサー・ヨーロッパ」だ。82年4月に登場した二代目にはアルファロメオとの共同作品、ミラノX1もある。エンジンはSOHCだが、ターボを主役とした。

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2代目パルサー

 

兄貴分のサニーもファミリアに対抗するため、83年秋にクーペに代えて3ドアHBを投入している。セダンのイメージが強いスバルのレオーネも、79年10月にスイングバックと呼ぶ3ドアHBを仲間に加えている。

いすゞのジェミニも、85年に登場した二代目からFF方式に転じ、スポーティな3ドアHBも設定した。ヨーロッパの街を曲芸走行するテレビCMも話題をまいている。90年代前半まではFFの3ドアモデルを中心とした粋なハッチバックの全盛期だった。

当時CGなんてなかったんですから、これCGじゃないんですよね。

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