乗り心地や静粛性アップで上質な走りを予感させる
現行型CX–5のデビューは2012年と割と最近だ。マツダが大きく変わり始めた、スカイアクティブ技術と魂動デザインを採用した新世代商品の第一弾として登場したのが、このCX–5。
約4年を経過したフルモデルチェンジ。ワールドプレミアの舞台はLAショーだ。とはいえ、LAショープレスデーの前日、ハリウッド・センター・スタジオでマツダの前夜祭が開催され、そこでチョイ見せというか新型CX–5はベールを脱いだ。
たくさんの報道陣や関係者がつめかける中、ベールを脱いだ新型CX–5ソウルレッドクリスタルメタリックという深いレッドの新色。
暗いステージのスポットライトにとても映える。遠目に見ると、エクステリアは現行モデルを踏襲しているような印象だったが、手で触れる場所まで近づくと、新型のエクステリアは驚くほど変わっていた。
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印象的なフロントマスク
鋭い細めのヘッドライト、ワイルドで落ち着いたフロントグリル。Aピラーを約35mm後退させたことで、フロントノーズまでの直線的なシルエットが強調され、都会的な精悍さが感じられる。
そのまま直線的なショルダーラインはリアコンビネーションランプまで続き、リアビューはCX-3似だ。
前後のトレッドも10mm拡大されていて、タイヤが四隅にしっかりと踏ん張って見える。全体に彫りの深さを強調するプレスラインで、新色のレッドの陰影がとても美しい。
マツダのデザイナーが目指すのはみ出すのは、純粋でシンプルに徹する日本の美学。これが、広島から生まれていることは興味深い。
新型CX-5では助手席や後席も楽しめる、いわゆる同乗者オリエンテッドな車作りを目指したという。特に、乗り心地や静粛性が大きく変わったらしい。
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次世代マツダの先陣を切る
では、どう変わったのかというと、100km/h走行時の風騒音とタイヤ騒音を低減して、室内会話明瞭度を約10%改善してると言う。
また、アクセラなどで採用されているGベクタリングコントロールを採用して、ハンドリングだけでなく同乗者の乗り心地の改善。
リアシートには2段式のリクライニング機構を採用し、シートヒーターやエアコン吹き出し口も設定している。
では、走りの方はどうかというと、エンジンはこれまで通りガソリン直噴の2.5L、2L、そして17年米国では初となる2.2Lディーゼルターボの3本立て。
ボディは1から見直され、ねじり剛性を15.5%アップ。ステアリングマウントをリジットマウント化し、フロントダンパー内ピストンの径拡大と、リバウンドスプリングを採用。さらにフロントロアアームブッシュを液体封入式に。ヘッドアップディスプレイはフロントガラス投影式。
そして、フロントシートは抜本的に見直したようで、プロトタイプモデルを最後の最後まで改良したという、自信作とのこと。
まもなく、国内での試乗会があるが、マツダの構造改革ステージ2の先陣を切る新型CX-5の実力。今からとても楽しみだ。