次期モデルの情報が入っては消えを繰り返していたフェアレディZに大きな動きが発覚!
昨年12月に開発再開が正式決定されたというのだ。
現行のZ34型は08年の登場から今年でちょうど10年を経過。
これまでも次期モデルを開発する計画はあったが優先順位は低く、売れ筋のSUVや次世代技術に人と資金の開発資源を譲ってきたという経緯がある。
一時は現行モデルを持って長い歴史に終止符を打つという噂もあったくらいだ。
しかし、そんな逆風をものともせず、ついに次期Z35型の開発が正式にスタート。
トヨタがBMWと共同でスープラ後継者を開発し、今年中にも市販化するという動きに負けていられないということだろうか。
メインは北米マーケットだが、もちろん日本でも両車の新たなライバル対決が繰り広げられることになる。
開発がスタートしたということはデザインが正式に決まったということ。
このデザインに関してはまだ確定的な情報は入っていないが、基本的にはZ33型、Z34型の流れの延長線上にある模様。
ただし、全長とホイールベースは少し延ばされ、全長4500mm前後の2シータークーペになりそうだ。
最近のショーモデルを見てもわかるとおり、日産は直線的なデザインを多用しており、次期Zもその方向になりそうだ。
革新的でありながら、一目でZとわかるデザインを採用しているはずだ。
ベースはインフィニティQ60。
日本で言うスカイラインクーペ(現在は販売されていない)ということだが、基本的なメカニズムはQ60のものを活かす方法となる。
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来年の東京モーターショーで初公開か?
エンジンはQ60と同様のVR30、V6、3Lツインターボを搭載する。
Q60と同じくハイパワーバージョンとスタンダードバージョンを用意し、パワースペックは405ps/48.4kgmの2種類となる。
VR30エンジンは久々の日産オリジナルの新開発ターボユニットで、新型のタービンスピードセンサー、インタークーラーシステム、電動アクチュエーターなどを採用してパワー、レスポンス、燃費性能を向上させているもの。
なお、今のところハイブリッドを搭載する計画は確認されていないという。
トランスミッションは7ATと6MTでサスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。
FRのみの設定で、5つの走行モードを切り替えられる電子制御サスペンションや電気信号でタイヤを動かすダイレクトアダプティブステアリングなどが採用される。
この辺りの技術内容はQ60とほぼ同様で、あとは「Zらしさ」の味付けをどう加えていくかの問題。
それだけにスタートすれば開発自体は意外と早く、来年の秋くらいにはプロトタイプモデルを公開することができそうだ。
来年といえば隔年開催の東京モーターショーが開かれる年。
当然、間に合えばコンセプトモデルとして公開することはできるだろうし、遅くとも20年初頭のデトロイトショーに出展する計画は立てているはずだ。
現時点で価格を正確に予測するのは難しいが、Q60北米での価格なども参考にしつつ考えると、305psのスタンダード仕様が約600万円、405psのハイパワー仕様が約700万円というあたりが妥当な線となりそうだ。
もう少しフレンドリーな価格も期待したいものだが、開発が始まったことが何よりの朗報だ。