初代ハコスカGT-R(PGC10)は当然ながらその前身たる初代スカG(S54)を抜きには語れない。モータースポーツに勝つために特別のクルマを仕立てる。今では当たり前になったこの手法を、日本で初めて実行に移したのが「スカG」だったからだ。
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今なお続く伝説的な走りの「ブランド」
その開発コンセプトは至ってシンプルで、エンジンをより大きくパワフルなもの(グロリア用G7)に載せ替えるというもの。これはそう珍しいものではない。ただ、初代スカGはその実現方法が画期的だった。スカットルでボディをぶった切ってホイールベースを200mm伸ばす。その豪快な改造っぷりが、レースでの大活躍とともに多くのファンに強烈な印象を残した。
しかし、69年デビューの初代ハコスカGT-Rはさらにビックルさせるすごい車になっていた。エンジンルームにお様ていたのは市販向けにカム駆動をダブルチューン化し、キャブを3連ソレックスとしたことを除き、純レーシング用として開発されたR380のGR8だったからだ。500psオーバーのエンジンが珍しくなくなった今、その衝撃は想像できないと思うが、当時のクルマ好き少年にとって、初代スカGの何倍もインパクトのある事件だった。
あまりに伝説的だった初代GT-Rから46年、次は?
GT-Rというエンブレムを冠したクルマは、72年のKPGC110以降しばし途絶えることになるのだが、初代があまりに伝説的なクルマだったために、後継モデルの登場には17年という長い助走期間が必要だった。栄光のエンブレムが復活するのは、初代PGC10のデビューからちょうど20年目、89年のことである。
復活したGT-Rは長い間待たされただけのことはある傑作だった。直6の2.6Lツインターボ、電子制御4WDシステム「アテーサE-TS」などハイテク満載でカムバックしたR32GT-Rは再びレースシーンを席巻。グループAレース終了の93年までサーキットをR32GT-R一色に染め上げた。
R32~R34までのGT-Rを第二期とするなら、ふたたび白紙からGT-Rが生まれ変わるのが07年登場のR35だ。R35はそれまでの「レースのために生まれたクルマ」から「マルチパフォーマンススーパーカー」に変貌を遂げたが、それを主導したのはチーフエンジニアの水野和敏。日本者としては珍しく、開発者のキャラクターが強烈に投影されたクルマになっている。
伝説的なGT-Rのブランドが、次はどういうクルマに生まれ変わるか。今ボクらは固唾を呑んで見守っているところだ。
初代スカイラインGT-R(PDC10)
全長☓全幅☓全高(mm) | 4395☓1610☓1385 |
ホイールベース(mm) | 2640 |
車重(kg) | 1120 |
エンジン | 直6DOHC |
排気量(cc) | 1989 |
最高出力(ps/rpm) | 160/7000 |
最大トルク(kgm/rpm) | 18.0/5600 |
新車時価格 | 150万円 |