新型「センチュリー」の新しいドアは何が特別なのでしょうか?
これまでのドアの開閉方法としては、主に一般的な「ヒンジ式」と「スライド式」がありました。
しかし、トヨタは新型「センチュリー」に新しい「リンク式」という開閉方法を採用し、これが話題になっています。ユーザーたちはどのように反応しているでしょうか。
従来のドアには、「ヒンジ式」と呼ばれるコンパクトカーやセダン、SUVなどに一般的なものや、「スライドドア式」と呼ばれる背の高いハコ型のミニバンやトールワゴンに採用されるものがありました。また、BMWの「Z1」にはボディ下部に隠れる「格納式」という珍しいドアも存在しました。
しかし、長らく一般的だったのは主にヒンジ式とスライド式でした。ところが、アイシンは新しい「リンク式」という構造のドアを2022年11月24日に開催されたサステナビリティ実現に向けた取り組みの説明会で初披露しました。
この説明会では、アイシンが新開発した「リンク式パワードア」を搭載したレクサスの「4代目RX」が紹介され、その仕組みが公開されました。
一見するとスライドドアに見えますが、従来のスライド式は車体側面に配置したレール上をドアヒンジが移動させてドアを横方向に開閉させる仕組みです。
そのため、車体側面には直線状のレールを配置する必要があり、車両の形状に制約がありました。
しかし、リンク式パワードアでは、回転アームなどを使った保持・開閉駆動を行う新しい構造部品が開発されました。これにより車体にレールを配置する必要がなくなり、車両のデザインを保ちながら開閉することが可能になったと言います。
このリンク式の採用により、車両のデザイン性が向上し、スライド式の利点である乗降性も実現しました。
新型「センチュリー」の標準仕様は従来のヒンジ式ですが、トヨタではフルオーダーメイドを提供し、「自分だけのセンチュリーを作ることができる」としています。
その一例が「センチュリーGRMN」であり、後席にリンク式が採用されました。
このセンチュリーGRMNに採用されたリンク式ドアに対し、ユーザーからは「この開き方が素晴らしい」「スライドドアに似ているけれども違う、アイシンすごい」「クルマの存在感だけでなく、ドアの開閉も素晴らしい」といった驚きの声が寄せられています。
さらには「他のモデルにも採用してほしい」といった意見もありました。
新型センチュリーのベース価格は2500万円と発表されていますが、このリンク式ドアがどのくらいの価格のオプションなのかは明らかにされていません。
それでも新型センチュリーを検討する層からすれば、個性を表現できるオプションとして注目されることでしょう。