新型プリウスは、先代型の欠点だった走行安定性と乗り心地を向上させて不満を解消した。燃費数値はアクアを超える。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も進化させ、機能を幅広く高めた。4WDを加えたことも注目される。後輪側にもモーターを搭載して、エンジンの駆動力を後輪へ伝えるプロペラシャフトなどを使わずに、4WDを成立させた。
同様の方式によるハイブリッド4WDは、01年に登場した二代目(先代)エスティマハイブリッドが用意している。今ではレクサスNX、ハリアー、ヴェルファイアなどのハイブリッドも使うから珍しい機能ではないが、プリウスでは最初の4WDだ。
後輪を駆動するモーターは最高出力が7.2psと小さい。発進時は天候や路面状態を問わず常に後輪へ20%の駆動力を伝え、必要がなければ、時速10kmに達すると後輪のモーターは停止する。逆に、雪道などで滑りが生じると、時速70kmを上限に後輪のモーターを駆動させ、前輪を上回る60%の駆動力を伝えることもある。
プリウスハイブリッドで注意したいのは、レクサスNXなどと異なり、後輪のモーターが減速時の回生充電を行わないことだ。こういった事情もあって、4WDのJC08モード燃費は34km/Lにとどまる。2WDは37.2km/Lだから、4WDの数値は2WDの91%だ。レクサスNXハイブリッドの97%に比べて、悪化率が大きい。
したがって、プリウスの後輪モーターにも回生機能が欲しい。また発進時に常に20%の駆動力を伝えるのも無駄だろう。マツダの4WDが行うように、車載センサーを駆使して路面状況を把握し、必要な時だけ四輪駆動で発進させたい。そうなれば4WDの燃費はさらに向上する。ちなみに、プリウス4WDの価格は2WDに比べて19万4400円高い。プレミオ1.8Xの価格アップと等しく、乗用車に採用される4WDの相場に合う。
そこでプリウス4WDの性能を試した。氷雪路面を模した摩擦係数が0.1μの試験路上で発進すると、前輪が若干空転したものの、後輪の駆動によって安定を保った。一般的な雪道走行で空転が生じるのは、主に前輪駆動車で坂道発進をするような時だから、モーターの出力が小さくても実用上は十分だ。
プリウスは燃費が優れているから、毎日車で通勤する人達にぴったりだろう。そして車通勤の比率が高い都道府県は、富山/山形/福井県などで積雪量も多い。だからプリウス4WDの価値はとても高い。4WDには雨天時の安定性を高める効果もあるから、燃費を含めて今後も進化をつづけてほしい。
グレード | A-プレミアム ツーリングセレクション |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4540☓1760☓1475 |
ホイールベース(mm) | 2700 |
車重(kg) | 1460 |
エンジン | 直4、DOHC 1797cc |
最高出力(ps/rpm) | 98/5200 |
最大トルク(kgm/rpm) | 14.5/3600 |
モーター出力(ps)/ モータートルク(kgm) |
F72/16.6 R7.2/5.6 |
バッテリー | ニッケル水素 |
JC08モード燃費(km/L) | 34.0 |
価格 | 339万4145円 |
プリウス4WD、雪国で車通勤なら買い、ということですね。なにより燃費が違いますから。それで、買い換えるならディーラー下取りよりお得なのが一括査定。オススメはデータを入力するだけで営業電話が来る前に概略価格が分かるかんたん車査定ガイドです。30万円高く売れたら寒冷地仕様にもし易いですよね!
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