人工知能と一口に言ってしまうことが多いし、メディアでも、AI、マシンラーニング(機械学習)、ディープラーニング(深層学習)を混ぜて使っているが実はちょっと違う。
AIが最も古い概念で、その一部に機械学習が含まれて、さらにその一部に最近話題の深層学習がある。
この数年で急速に発展しているのが深層学習だ。囲碁では長らく「人間チャンピオン」の方が勝っていたが、今年、なんとコンピューターが勝利した。
その背景には、深層学習の発展と、計算を大量に処理する半導体の発展がある。
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人工知能と自動運転
深層学習を車に応用した代表例が自動運転だ。運転気に人間が自然に行っている認知・判断・操作のうち、認知と判断の部分で深層学習が活躍する。
車の前に物体があるとき、車なのか人なのか、はたまた岩なのか、人間が機械に教えるのではなく、機械が自らパターンを認識して学習する。
また、自動運転に加えて、iPhoneのSiriのような音声コマンドも深層学習が応用される分野だ。
人間の話し言葉はとても曖昧で、例えば、運転中に「お腹が空いた」といえば、助手席の人はカーナビでレストランを探すだろう。
もし、自動運転と音声コマンドに深層学習を利用できる時代になり、コンピューターが人間並みの認知・判断ができるようになったら、車に「お金がない」と言うと、ATMまで自動で連れて行ってくれる時代になる。
さらに進んで、スマートウォッチやスマホとの連携が進めば、腕時計に「お腹が空いて歩けない」と言えば、自動で車が迎えに来てくれてしかも好みのレストランに連れて行ってくれる・・・そんな未来が来るかもしれない。