今年7月21日、新たにカタログモデルとしてラインアップされたSTIスポーツ。STIと名がついているが、STIが独自開発したこれまでのSTIコンプリートカーではなく、スバルとSTIが共同で開発を行い、ノーマルモデルと同じラインで生産されるモデルである。
その人気ぶりがすごい。9月29日時点での累計受注台数は4800台、レヴォーグ全体に占めるSTIスポーツの比率は何と45%に達し、排気量別構成比は1.6Lが54%、2Lが46%となっている。
レヴォーグSTIスポーツの試乗会は富士スピードウェイのショートコースで行われたが、サーキットレベルの負荷の高い入力にも、全く余裕を持ってコーナリングする。
それでいて上質な乗り心地は秀逸。レヴォーグはデビュー当時から乗り心地に対して、好き嫌いがはっきり分かれていたモデル。
現行モデルではその辺りが大きく改善されているが、STIスポーツは、フロントにビルシュタイン製ダンプマチックⅡダンパーを装着して、しっかりとハードな足にしておきながら、スポーティな走りはそのままに乗り心地と静粛性が高い。
今回のS4 tSも、同じベクトルで仕上げられていた。これまで硬すぎる足に疑問を持っていたが、STIスポーツそしてS4 tSという進化形に試乗してみて、硬い足でも妥協しない乗り心地が可能なのだということを知った。そのためには、サスペンションだけではなく、ボディも重要なのである。
- STIのコンプリートカーではなく、スバルのカタログモデルとなるレヴォーグSTIスポーツ。価格は1.6STIスポーツアイサイトが348万8400円、2.0GTIスポーツ394万2000円。