2月23日、新型ミニクロスオーバーがデビューした。ボディサイズは全長4315☓全幅1820mmで全長4265☓全幅1800mmのVWゴルフよりも大きい。
日本導入は3グレード
- クーパーDクロスオーバー(386万円)
- クーパーDクロスオーバーALL4(414万円)
- クーパーSDクロスオーバーALL4(483万円)
搭載されるエンジンは2L直4ディーゼルターボのみ。クーパーDが150ps/33.6kgm、クーパーSDが190ps/40.7kgm。
質感が高くなり居住空間が大幅に拡大
見た目にも品質的にも最もポイントとなるのは新しいプラットフォームの採用だ。UKLと呼ばれるアーキテクチャは先にアクティブツアラーやX1、そしてミニクラブマンなどが用いてきたもので新型クロスオーバーのホイールベースはそれらと同じ2670mm。
旧型に対しては75mmの伸張身長となる。合わせて全長は4315mm、全幅は1820mmとその車格はほぼCセグメント級。
1560mmという全高も併せてみるとトヨタCH-Rに近いディメンジョンになっていることが分かる。
その分、室内空間は完全に一回り大きくなり、荷室容量は450Lと旧型よりも3割近く拡大、4対2対4の独立可倒に加えて130mmの前後スライド機能を持つ後席の着座環境は、単に広いだけでなく座面を高めることで前方の見通しも改善されるなどファミリーカーとしての適性は確実に向上した。
旧型の後期型では販売の約9割がディーゼルに偏ったということもあり、新型クロスオーバーの日本仕様は当初ディーゼルのみの展開と思い切った施策に打って出た。
おそらく売れ筋となるだろうクーパーDは、150psを発揮する新世代の2L4気筒直噴ターボに8速ATの組み合わせで、0~100km/h加速8.9秒、最高速206km/hと十分にスポーティと言える動力性能を発揮する。
同時に旧型の短所でもあった音・振動の類も大幅に整理されるはずだ。また1.5L3気筒ガソリン直噴ターボと後軸の駆動モーターで構成される四駆のPHVは今年5月に日本導入予定。
車格もCセグメント相当なら乗り味もそれ級ということで、新型クロスオーバーはまず常速域での快適性が大きく向上している。
8速ATの採用でエンジンの使用回転域が低くなっていることに加えて、風切り音やロードノイズの類もよく整理されており、静粛性は大きく向上。
そして乗り心地の面でも低中速域の細かなゆすりや突き上げが低減しており、18インチの大経タイヤでも滑らかなライド感を供してくれる。
シリーズを通してゴーカートフィールを標榜するハンドリングは車格アップの影響もあってか、さすがに操舵初期に際立つほどの鋭さは感じられない。
が、そこから切り込むほどにグイグイとゲインを高めていくフィーリングを鈍いと思うことはないはずだ。
この車をファミリーカーとして求める層に合わせつつ、個性を失わないギリギリのところでその走り味を大人に振ったと考えれば、その仕上がりは納得がいくだろう。
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PHVの日本導入は5月頃
ミニ史上初のPHVモデルとなるクーパーS EクロスオーバーALL4も今年5月頃に日本導入予定。PHVシステムはBMW2シリーズPHVと共用するもので136ps/22.4kgmを発生する1.5L直3ターボと88ps/16.8kgmの電気モーターを組み合わせた4WD。
電気モーターのみのEV走行は最大40kmでエンジンと組み合わせた燃費は47.6km/L(欧州複合モード)、後席下には7.6kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーを搭載している。
ミニクーパーDクロスオーバー主要諸元
全長☓全幅☓全高(mm) | 4315☓1820☓1595 |
ホイールベース(mm) | 2670 |
車両重量(kg) | 1540 |
エンジン | 直4ディーゼルターボ |
排気量(cc) | 1995 |
最高出力(ps/rpm) | 150/4000 |
最大トルク(kgm/rpm) | 33.6/1750~2750 |
JC08モード燃費(km/L) | 21.2 |
トランスミッション | 8速AT |
価格 | 386万円 |