東京モーターショーではコンセプトモデルが出展されていたトヨタC-HR。その市販型がジュネーブでワールドプレミアとなった。コンセプトモデルの段階ではどこがアンバランスに見えたデザインが、この市販型ではうまくまとまっており、予想以上のカッコよさ。ベースはプリウスで、新しい概念で作られたプラットフォームTNGAを使った車の第二弾となる。
ボディサイズは全長4350☓全幅1795☓全高1555mmでホイールベースは2640mm。プリウスよりも全長は120mm、ホイールベースが60mmも短く、コンパクトさが強調されている。国産SUVでいうとヴェゼルより大きくXVより小さいサイズで、SUVの中では全高も低めだ。
搭載されるパワーユニットは、プリウスと同じ直4、1.8Lハイブリッドと直4、1.2L直噴ターボ、それに直4、2L NAエンジンと発表。今年秋頃のデビューが予想される日本仕様ハイブリッドと1.2Lターボの2本立てとなりそうだ。
それにしても大胆なデザイン。キーンルックと呼ばれる派手なフロントマスクに大きく張り出した前後のフェンダー、それにクーペのようなルーフライン。クーペルックを意識しているのか、離れてみるとリアドアの存在には気づかない工夫もされている。
SUVというより新種のスポーツカーといった雰囲気。実際、トヨタは今年、この車でニュルブルクリンク24時間レースを戦うことを発表している。
インテリアは未公開。気になる室内の広さやトランクの大きさも今回は確認できなかったが、TNGA効果で効率のいいパッケージングになっていることが期待できる。ただ、外から見る限り後席の視認性がかなり悪そうで、開放感も乏しそう。そのあたりはデザイン優先で割り切っているのだろう。やはりC-HRは新種のスポーツカーというわけだ。
今回の発表ではハイブリッド車はFFのみで、1.2L直噴ターボにFFと4WDを設定するとのこと。プリウスには4WDもあるのにC-HRのハイブリッドはFFだけと言うのも不思議だが、市販時にはどうなるのかは興味深いところ。日本での価格はプリウスとほぼ同程度の250万~300万円(ハイブリッドFF)と予想する。
C-HR発表スペック
グレード | ハイブリッド | ガソリン |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4350☓1795☓1555 | 4350☓1795☓1565 |
ホイールベース(mm) | 2640 | 2640 |
エンジン | 1.8L直4、 1797cc |
1.2L直4ターボ、 1197cc |
最高出力(ps/rpm) | 98/5200 | 116/ 5200~5600 |
最大トルク(kgm/rpm) | 14.5/3600 | 18.9/ 1500~4000 |
モーター出力(ps) | 72 | - |
モータートルク(kgm) | 16.6 | - |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | 6速MT/CVT |
駆動方式 | FF | FF/4WD |
CO2排出量目標値 | 90g/km以下 | - |