2016年の概況
昨年は15年末にフルモデルチェンジを果たしたプリウスが、それまで3年連続でトップとなっていたアクアから見事に王座を奪還する形になった。年間累計販売台数は22万840台で、2位アクアに5万2632台と圧倒的な差をつけている。
このトヨタのハイブリッド軍団がワンツーを形成し、それに続く登録車も9位にシエンタ、10位にヴィッツとトヨタ車がトップ10にランクイン。
トップ10中、軽自動車は3位のN-BOXを筆頭に6台も登場している。ただし、15年4月から軽自動車の自動車税がそれまでの7200円から10800円に上がり、軽自動車全体の販売台数自体は下降線をたどっている。
【広告】
新車販売台数は微減
それでは全体として昨年は新車が売れたのだろうか。自販連と軽自協が公表しているデータをもとに全登録車と軽自動車の年間販売台数を集計したのが下の表だ。
2016年 | 2015年 | 対前年比 | |
国内総販売台数 | 497万260台 | 504万6510台 | 98.5% |
乗用車総販売台数 | 444万518台 | 450万360台 | 98.7% |
※当該年の1~12月の登録車・軽自動車を合算した数値。このなかには国内で販売された輸入車の販売台数も含まれている。
東日本大震災の影響で大幅に販売台数を落とした11年を除き、12年から4年連続で年間5000万台の大台を突破していたが、昨年は5年ぶりに500万台を切った。
その大きな要因はやはり昨年からマイナスとなってしまっている軽自動車販売の落ち込み。15年はそれでも年間で軽乗用車を151万1404台販売していたが、昨年は134万4967台にまで下落。
2年前までは新車販売の4割が軽になるとまで騒がれていたのが嘘のようで、昨年は約3割にまで落ち込んでおり、もはや隔世の感あり。
シェアに大きな変動なし
プリウスが大きく販売を伸ばしたものの、全体のシェアではトヨタに大きな伸びはなかった。ホンダと日産の2、3番手グループも同様だが、マツダがシェア4位を確保するのもポイントを落としているのが目立つ。
昨年はモデルチェンジの端境期で魂動デザインの新世代商品群のフルモデルチェンジがなかったことが要因だろう。
一方、軽のシェアでは日産と三菱の両社が前年よりも落としているのが目立っており、やはり燃費不正問題の影響で軽の新車販売ができなかった時期があったことが響いたようだ。
存在感際立つソリオ
2列ながら3列シート車並みのユーティリティを誇る両側スライドドア採用の「元祖プチバン」、ソリオは前年の63位から24位へと大幅に順位を上げてトップ30入り。
【広告】
国内全メーカー年間販売台数
順位 | メーカー名 | 2016年販売台数 | 2015年販売台数 | 対前年比 |
1位 | トヨタ | 155万6092台 | 149万7298台 | 103.9% |
2位 | ホンダ | 68万6379台 | 72万6928台 | 94.4% |
3位 | 日産 | 48万2353台 | 58万9099台 | 81.9% |
4位 | スズキ | 47万2379台 | 63万6360台 | 74.2% |
5位 | ダイハツ | 44万6745台 | 61万396台 | 73.2% |
6位 | マツダ | 19万2238台 | 24万5437台 | 78.3% |
7位 | スバル | 14万1349台 | 16万2254台 | 87.1% |
8位 | いすゞ | 8万11128台 | 7万4730台 | 108.6% |
9位 | 三菱 | 6万8325台 | 10万2009台 | 67.0% |
10位 | 日野 | 6万3310台 | 6万1173台 | 103.5% |
11位 | 三菱ふそう | 4万5210台 | 4万4230台 | 102.2% |
12位 | UDトラックス | 1万529台 | 1万1001台 | 95.7% |