世界のCセグメントをリードする。その目的の為、歴代初となるセダン、ハッチバック、そしてタイプRも含めたシリーズ同時開発が行われた10代目シビック。
新たに開発された低重心シャシーおよびボディは、ハイテン材の効果的な配置や結合構造の最適化などで、ねじり剛性を25%向上しつつ、22kgの軽量化も達成した。
ボディ形状は、伸びやかなリアピラーが優雅な印象を与えるセダンと、短縮されたリアオーバーハングがスポーティイメージを醸すハッチバックの二種。
フェンダーやバンパー形状も手伝い、ワイド&ローのイメージが強調されて、いかにもダイナミックだ。
両サイドが盛り上がり視認性を助けるボンネットの下に搭載されるエンジンは、日本で発売されるシビックとしては初となる。
1.5L直噴VTECターボ。基本的にステップワゴンやジェイドが搭載するものと同じエンジンだが、シビック専用にチューニングが施され、セダンで173ps、ハッチバックで182psと、何も高出力化。
それでいながら「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」、「平成27年度燃費基準+10%」を達成し、全モデルでエコカー減税の対象となっている。
そのエンジンに組み合わされるミッションは、セダンがパドルシフト付きCVT。
ハッチバックにはCVTの他、6速MTも用意される。
182ps/24.5kgmのエンジンを6速MTで操る楽しさは、新型シビックの大きな魅力の一つとなるだろう。
また、充実した安全装備も新型シビックの魅力の一つ。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、衝突軽減ブレーキ、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(CVT車のみ)といった機能を内包する「ホンダセンシング」を全車で標準装備し、ドライバーをサポートする。
以上の様に魅力的な仕上がりを見せる新型10代目シビック。
セダンで265万320円、ハッチバックで280万440円という価格は、インプレスタなどのライバルと比べれば、やや高く思えるかもしれないが、まずはディーラーで実車を見て、車内に座ってみて欲しい。
そうすれば新型シビックの持つ魅力が、きっと伝わってくるはずだ。
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新型10代目シビック売れ行き予想
海外で販売する新型シビックセダンオ埼玉県の寄居工場で製造することが決まり「ならば日本でも売る?」と話を進めたのがシビックの国内復活。
開発段階で日本の事情は考えていない。
かつてシビックを愛した世代としては「日本を捨てて海外専売になり、今更成り行きで戻ってきても」とは思う。
投入時期も悪く、8月31日には新型N-BOXを販売するから、販売店は多忙になってシビックの販売力が下がる可能性がある。
1ヶ月の販売計画は2000台だが、1年後には1000台前後で落ち着いてしまうかも。
しかしタイプRはホンダファンには魅力だ。320ps/40.8kgmの駆動力をFFに組み合わせる日本車は他になく、合理的な4WDを選ばない姿勢は健在だ。
ホンダファンが現時点でスポーツモデルを探すと、必然的にシビックタイプRになる。そう考えると国内販売も歓迎できる。
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新型シビック主要諸元
ハッチバック | ハッチバック | セダン | |
ミッション | 6速MT | CVT | CVT |
全長☓全幅☓全高(mm) | 4520☓1800☓1435 | 4520☓1800☓1435 | 4650☓1800☓1415 |
ホイールベース(mm) | 2700 | 2700 | 2700 |
車重(kg) | 1320 | 1350 | 1300 |
エンジン | 直4DOHC 1496cc+ターボ |
直4DOHC 1496cc+ターボ | 直4DOHC 1496cc+ターボ |
最高出力(ps/rpm) | 182/5500 | 182/6000 | 173/5500 |
最大トルク(kgm/rpm) | 24.5/1900-5000 | 22.4/1700-5000 | 22.4/1700-5000 |
使用燃料 | ハイオク | ハイオク | レギュラー |
JC08モード燃費(km/L) | 17.4 | 18.0 | 19.4 |
価格 | 280万440円 | 280万440円 | 265万320円 |