ルノーの新コンパクトモデル、トゥインゴは従来のFF方式を刷新。リアにエンジンを積み、リアタイヤを駆動するRR方式となった。
その効果は絶大。フロントシートの足元は広々とし、ステアリング切れ角も増大。最小回転半径は4.3mと、かなり狭い道でも軽々とUターンすることが可能となった。
最近、世間の車はどんどん幅広になってきている。日本車だってその例に漏れない。そうした中、全幅1650mmと5ナンバーサイズに収まるボディは、日本のインフラにジャストマッチする。
やっぱり5ナンバーは日本で使いやすい。ちょっと狭い道に入り込んだ時などの、その安心感と言ったらもう格別。前からトラックがやってきたって緊張しない。
リアにエンジンがあるものの、ラゲッジスペースはきっちり確保。5対5分割のリアシートを倒してスペースアップも可能だし、さらに助手席を前倒しすれば、2.2mの長尺物も積めてしまう。通勤にぴったりなパッケージングであると同時に、レジャーユースも十分にこなす。
搭載する897ccの3気筒ターボエンジンは90馬力のパワーを発生。つまり、リッター100馬力クラスの高性能を誇る。
組み合わされるミッションはデュアルクラッチ式の6速で、オートモードを備える2ペダルマニュアル。
走りは機敏にして軽快。やはり前輪はステア、後輪は駆動という役割分担は、車に生気を与える。
CVTやトルコン付きATとは異なるダイレクト感溢れるアクセルフィールを生む。ブレーキを使って積極的に荷重移動するような走りをすれば、その機敏さはさらに光る。
低速時に若干のギクシャク感はあるが、上手に走れば回避可能。しかも、その回避は難しくはない。
このようにドライバーのスキルでドライブフィールが変わるのもいいところ。誰が乗っても同じ車なんてつまらない。
追従機能はつかないものの、クルーズコントロールは装備。また任意に最高速を制限できる。スピードリミッターも装着。市街地でうっかり速度を出しすぎると言ったことを未然に防止可能だ。
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ライバルと比べても魅力的
コンパクトカーといえば日本の得意分野。日本に世界に誇るコンパクトカーがいくつも存在している。
しかし、どのコンパクトモデルも個性という面ではトゥインゴにはかなわない。RRという思い切った駆動方式に代表される思い切りの良さは、トゥインゴに抜群に魅力的な個性を与えた。
所有することで、走らせることで、洗車することですがワクワクできるようなコンパクトカーは、実に久しぶりの登場。
キャンバストップモデルでも200万円を切る価格設定。さらにエコカー減税の対象車。見逃せない一台だ。
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新型トゥインゴ主要諸元
インテンス | インテンス キャンバストップ | |
全長☓全幅☓全高(mm) | 3620☓1650☓1545 | |
ホイールベース(mm) | 2490 | |
車重(kg) | 1010 | 1030 |
エンジン | 直3+ターボ(アイドリングストップ付き) | |
排気量(cc) | 897 | |
最高出力(ps/rpm) | 90/5500 | |
最大トルク(kgm/rpm) | 13.7/2500 | |
トランスミッション | 6速EDC | |
JC08モード燃費(km/L) | 21.7(無鉛プレミアムガソリン) | |
価格 | 189万円 | 199万円 |