新型NSXを今年2月に発売したホンダだが、今度のモーターショーではS2000&S1000のコンセプトモデルを出展し、さらなるスポーツ路線回帰の動きを見せる。
S1000コンセプト
かねてから噂されていたS660のワイド版、S1000がようやく姿を見せそうだ。
キャビン部に変更を加えず、全幅を5ナンバー枠いっぱいまで拡幅すると言うから、その外観は相当アグレッシブなものになるだろう。
気になるのはエンジンだが、現時点では2種類のエンジンの可能性が噂されている。
ひとつはS660が搭載するものを排気量アップなどはせず、チューンして載せるというもの。もう一つが車名で謳っているように、1Lのターボを搭載するというものだ。
S660が積むS07型エンジンは強度にあまり余裕がないと言われているため、多少の補強が必要になるが、それさえ行えば85~95psという出力が見えてくる。
だが話題性という点で言えば、開発中の1Lターボ搭載と言うのは非常に魅力的。
その場合は120~130ps程度の出力が狙え、アグレッシブな外観にふさわしいホットな走りを見せてくれそうだ。
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S2000コンセプト
ホンダが29年ぶりに販売するFRであるということと、硬派な走りで話題を振りまいたS2000が販売を終了したのは、2009年のこと。
それから8年、S2000後継モデルがその姿を東京モーターショーに表す。
ベビーNSXとも言われるスタイリングは、NSX譲りのアグレッシブさを保ちつつも、さらに流麗さを兼ね備えたもので、素直にかっこいいと言えるもの。
駆動方式は未だにFR説とMR説の2つが存在しているが、ボトムのS660からトップエンドのNSXまで、統一した駆動方式、つまりミドシップとすることで、「ホンダのスポーツはこういうものだ」というイメージ強化を図ってくる可能性の方が高い。
気になるのはそのパワーユニットだが、現在検討されているのは1.5Lターボと2Lターボの2つ。
1.5Lターボで200ps級の出力とし、軽快なハンドリングマシンを目指すの面白そうだが、やはり期待したいのは2Lターボ。
シビックタイプRが搭載するものを転用すれば、300ps以上の出力となり、相当スパルタンな走りを見せてくれるだろう。
フィットコンセプト
フィットのモデルライフは初代、二代目ともに6年だったことを考えると、現行三代目も、2年後の2019年には4代目に切り替わることが予想される。
となれば当然、今度のモーターショーに、そのコンセプトモデルが出展されることになるだろう。
よりプレーンなデザインで登場してくると言われる次期フィット。
注目はパワーユニットで、現行の1.3L、1.5L NAに代わり、3気筒の1Lターボを積んでくると言われている。
軽量化が進められた車体と相まって、燃費は30km/L以上を達成してくることが予想されており、ライバル車に対する大きなアドバンテージとなりそうだ。
むろんハイブリッドも継続して設定される。システムはオデッセイなどにも搭載されるi-MMDに進化し、燃費は40km/L台に到達。
コンパクトクラスNo.1の燃費を謳い、シェア拡大を狙う。
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NSXスパイダー
メーカーにとって大きな市場である北米では、ラグジュアリーイメージとしてのオープンスポーツが歓迎されるが、ホンダが誇るスーパーかつラグジュアリーなスポーツ、NSXにも、当然オープンモデルは計画されている。
オープンの方式については、初代NSXにも設定されていたタルガトップなのか、それともフルオープンとなるのか、現段階で確定的な情報はないが、北米でのライバルとなるアウディR8がフルオープンということを考えると、NSXのそれに倣う可能性が高い。
パワーユニットに手が入ることはなさそうだが、システム出力は581psと、もとから十分以上なので、豪快な走りを味わってくれる一台となるだろう。
アコードコンセプト
先日、ホンダは今年中のアコードのフルモデルチェンジと北米からの販売開始を発表したが、当然その次期型10代目アコードも、東京モーターショーに出展されることになる。
搭載されるパワーユニットは、1.5Lと2L、2種の直噴ターボとハイブリッド。
注目は2L直噴ターボで、FF車では初となる10速ATが組み合わされる。
北米では他に6速MTも用意されるというが、日本にこのMT仕様が導入されるかは未定だ。
ハイブリッドも従来のi-MMDをさらに洗練させたシステムになると言われているので、ガソリン、ハイブリッド共に、今後のアコードはかなり期待できそうだ。