東京モーターショーの見どころの一つに、バス&トラックなどの商用車メーカーのブースだけをかけ足で回ってビッグサイトを後にしてしまっては、本当にもったいないので、是非とも商用車メーカーのブースをじっくりと見ていただきたい。
何しろバスやトラックといった大型車両や、特殊な用途に使われる車両など、普段は外側しかからしか見ることができない車両を間近で見ることができ、ものによっては運転席に座ることもできる。
GVW25トン級の大型トラックの運転席など、なかなか乗り込む機会はない。
あまりの高さにびっくりするとともに、思いのほか豪華な内装、快適なシートなどに驚くこと間違いなし。
今回の東京モーターショー、商用車メーカーとしては日野、いすゞ、三菱ふそう、UDトラックスと言った国内メーカに加えてスカニアとボルボトラックスが出展する。
いすゞブースでひときわ目を引くのが「いすゞデザインコンセプトFD-SI」。
バスかトラックか?という個性的な外観は、実は近未来の宅配配送車のデザインコンセプト。
ボディサイドの六角形の窓は蜂の巣をモチーフとしたもので、カーゴスペースは文字通りハニカム構造で強度に優れた設計としているのが特徴。
また、いすゞブースには力強い3軸トラックが展示されているが、これは世界初公開の参考出品車「いすゞ6☓6」。
最低地上高やアプローチアングルを大きく取った全軸駆動(つまり6WD)のタフなトラックで、災害地などでの作業に対応可能。
この他、日野自動車は小型コミューターバス「ポンチョ」のEV仕様を出展する他、最近モデルチェンジした大型トラック「プロフィア」、中型トラック「レンジャー」などを出展する。
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いすゞデザインコンセプトFD-SI
一見鳥かご?と思うような斬新なデザインが目を引くスタイルだが、これ次世代の宅配便配送車のデザインコンセプト。
ボディサイドの窓のような六角形は蜂の巣をモチーフとしたもので、荷室はハニカム構造により強度を確保。
未来の「運ぶ」を提案する。
いすゞ6☓6
オレンジのキャビンにごついタイヤなど、見るからにタフな雰囲気を漂わせるトラックシャシーは、3軸全てが駆動輪という6WD車。
最低地上高、アプローチアングル、デパーチャーアングルなどを大きく取ると共に、全軸シングルタイヤとして悪路走破性を高めている。
不整地走破性、軟弱地通過性などが高く、災害地などでの活躍が期待される。
いすゞエルフEV
世界で最も売れている中型トラック、いすゞエルフのEVバージョンが東京モーターショーでワールドプレミアされる。
走行動力としてはもちろんのこと架装物も全て電気で動かす。
大容量バッテリーを搭載し、急速充電にも対応するEVトラック。
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日野レンジャー
日野が誇る販売の中軸となる中型トラック。
16年ぶりのフルモデルチェンジによりエクステリア、インテリアを一新するとともに、最新の平成28年排ガス規制に適合する新開発ダウンサイジング5Lディーゼルターボエンジンを搭載し、排ガスとともに燃費性能も向上している。
日野ポンチョEV
日野ポンチョは国内の小型バスとしては唯一のノンステップバス。
そのため地域コミューターバスのほとんどが日野ポンチョなので、おなじみという人も多いのではなかろうか。
今回出展されるのは通常搭載されるディーゼルエンジンを200kWモーターに置き換えたEV仕様。
すでに東京墨田区、羽村市、石川県小松市などで運行されている。
日野プロフィア
日野が誇るフラッグシップトラック「プロフィア」だ。
14年ぶりのフルモデルチェンジで内外装を一新するとともに、対人検知機能をもつ衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置などを標準装備化。
従来13Lだったディーゼルターボは8866ccに小排気量化。
380ps/180kgmを発揮。
UDトラックス クオン
UDトラックスのフラッグシップとなる大型トラックが「クオン」。
全長11m980、全幅2495mm、全高3755mmという車体サイズは圧巻。
最新排ガス規制に合致した1万836cc直列6気筒ディーゼルターボエンジンは390ps/1600rpm、178kgm/1200rpm。
UDトラックス クエスター6☓4トラクター
UDトラックスのブースにはやたらと存在感を放つ大型トラクターが展示される。
新興国向けに投入される「クエスター6☓4トラクター」だ。
総排気量1万836ccの直6ディーゼルターボを搭載し、420ps/204kgmを発揮し、12速マニュアルトランスミッションで操るのだ。