ヴィッツハイブリッドの走りは？燃費は？進化している？

実はヴィッツハイブリッドで走り出せば、アクアと大きな違いを感じるものではない。それはそうだ。1.5LエンジンのTHSⅡはアクアやシエンタに搭載されるものとパワースペックは同じ。

車重にしてもアクアの1080kgに対しヴィッツハイブリッドは1110kgと僅か30kg差なので動力性能面での「違い」を感じることはない。そういった意味では「安心」のハイブリッド性能、と言ってもいいだろう。

一方従来のヴィッツとの比較で言えば、「乗り味がしっとりした」というのが第一印象。バッテリーやモーター、インバータなどにより重量が増しているが、これが従来のヴィッツで感じたピョコピョコした乗り味を押さえ込んでいる。

ボディのスポット溶接打点増しなどによる剛性アップの効果もあるのだろうが、それは非ハイブリッドの1.Lガソリンエンジン車に乗ってみないと本当のところはわからない。

ただ、スポット打点増しはハイブリッド化による重量増に対応するという意味合いもあるはずなので、結果的にはハイブリッドの登場によりヴィッツ全体の乗り味が重厚なものに進化しているはず。

燃費については、都内一般道をごくごく普通の使用条件で22km程度走った。燃費計の表示は22.6km/Lを示しており燃費の良さを実感した。

ヴィッツのマイナーチェンジはハイブリッドの追加に注目が集まるのだが、実はフロントマスクのフェイスリフト、リアコンビランプのデザイン変更といった、いわゆる「マイナーチェンジ」的なことも実施されている。

また、ボディのスポット溶接打点増し打ち、インパネブレース厚板化といった剛性アップ、ショックアブソーバーのチューニング変更など細部にわたって手が入れられているのもポイント。

そうした効果もあって、今回のハイブリッドでは「しっとり」とした乗り味に進化していたのだろう。

シリーズラインアップとしては、ハイブリッドが追加されたことにより従来の1.5Lガソリンエンジンモデルが廃止され、「直3、1L」「直4、1.3L」と合わせて3タイプのパワーユニットとなる。

1LとハイブリッドはFFのみの設定となり、4WDモデルは1.3Lにのみ設定される。ハイブリッドは181万9800円から。

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1月12日にマイナーチェンジを実施したヴィッツ。フェイスリフトやボディ剛性アップと言った「改善」もさることながら、やっぱりトピックはハイブリッドモデルの追加だろう。

これまでヴィッツにハイブリッドが設定されなかったのは、アクアとの関係性があったため。アクアとヴィッツの「位置関係」は微妙で、全長はアクアの方が50mm長くホイールベースもアクアが40mm長いのだが、全高はヴィッツが45mm高い。

両車ともにハッチバック2BOXで、後席居住性はヘッドクリアランスはヴィッツが勝るが、ニースペースはアクアが勝る。ただ、全体的な広さ感はヴィッツの勝ち、という微妙に「かぶる」わけです。

だからアクアはハイブリッド専用としてヴィッツは逆にハイブリッドを設定しないという棲み分けをしてきたのだ。

ところがここに来てあえてヴィッツにハイブリッドを投入した。ユーザーからの声に応えた形だが、やはりヴィッツ販売を強力に後押しする材料となるのだろう。

価格はボトムがアクアが若干低く抑えられているものの、ボリュームゾーンはやはりアクアとオーバーラップする。この辺り、ユーザーの選択肢が増えると共に悩みも増えるのだ。

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